『MotoGP™クラス』プレビュー~クアルタラロ対ドゥカティ勢

昨年優勝を挙げた総合1位クアルタラロに3年ぶりの優勝を狙うドゥカティ勢のバグナイア、ミラー、バスティアニーニ、マルティン、ザルコらが挑む

第8戦イタリアGPは今週末、ムジェロ・サーキットことアウトードロモ・インテルナツィオナーレ・デル・ムジェロで5月27日に初日、28日に公式予選、29日に決勝レースを開催。現地時間14時00分、日本時間21時00分に決勝レースがスタートする。

ドゥカティ勢の挑戦を受けるポイントリーダー
ヨーロッパラウンドの緒戦ポルトガルGPからポイントリーダーとして、タイトル連覇に向けてチャンピオンシップをリードするファビオ・クアルタラロは、昨年ポールポジションから優勝。昨年見せた、トップに立ってからライバルたちを徐々に引き離す勝利の方程式をドゥカティ勢に対して再現できるのか注目が集まる。

クアルタラロの走りが際立つヤマハ勢の中、タイム差は少しずつ詰まってきているが、期待している結果が残せていない総合17位フランコ・モルビデリと総合20位アンドレア・ドビツィオーソは、地元で確かな前進を果たし、浮上のきっかけを掴みたいところ。

19年以来3年ぶり5度目の優勝を狙う
今季3勝を挙げた総合3位エネア・バスティアニーニ、2度目の表彰台を獲得した総合5位ジャック・ミラー、2戦連続のポールポジションを獲得した総合7位フランチェスコ・バグナイアは、ドゥカティの地元で優勝奪回を目指す。

昨年ドゥカティ勢の最高位となる4位だったヨハン・ザルコ、右前腕に問題が発生した総合15位ホルヘ・マルティン、新人勢の中で際立つ速さを見せる総合18位マルコ・ベツェッキがどこまでポールポジション、優勝、表彰台争いに絡んでくるのかに注目。

伏兵から本命へ、チーム部門総合1位アプリリア・レーシング
ムジェロでは昨年の8秒差7位が過去最高位だが、3戦連続4度の表彰台獲得で総合2位に進出するアレイシ・エスパルガロがアプリリアの地元で初表彰台、初優勝を狙い、過去に当地で表彰台を獲得した経験がある総合13位マーベリック・ビニャーレスは、上位進出に向けて、課題の公式予選2入りを目指す。

仕切り直しを図るスズキの両雄
複雑な感情を抱えた週末で、1年ぶりに2人が転倒を喫し、コンストラクター部門で総合4位から5位、チーム部門で総合1位から2位に後退したが、優勝、表彰台を争えるスピードとペースを見せている総合4位アレックス・リンスと総合9位ジョアン・ミルは、来季のシートを確保するというモチベーションも加わり、ムジェロで仕切り直しを図る。

開幕戦以来の表彰台を獲得できるか?
当地では2014年以降優勝から遠退き、今年は開幕以降表彰台から離れているホンダ勢だが、決勝レース日の最高気温は20度が予報されていることから、課題の1つに挙げられている気温の上昇に伴うリアグリップの低下という問題から解放されるかもしれない。

ヘレスでのオフィシャルテストで左膝の靭帯を再度負傷した総合14位中上貴晶は、まだ通常のトレーニングができないが、徐々に回復。3年前にプレミアクラスで初めてトップ5に進出した高速トラックで、ヘレス、ルマンの7位以上、昨年8月の第10戦スティリアGP以来16戦ぶりとなるトップ5を目指す。

昨年の再現となるか?
昨年、困難なシーズンスタートを切った後、ムジェロで改良されたフレームを投入して、2位と5位を獲得。今年は好発進を決めたが、徐々に順位を後退している総合8位ブラッド・ビンダーと総合11位ミゲール・オリベイラは、浮上のきっかけを掴んで、イタリアGPとカタルーニャGPの2連戦で昨年の結果を再現させたいところ。

ワイルドカード
地元ファクトリーのドゥカティとアプリリアは、ワイルドカードを投入。ドゥカティは、テストサーキットに指名する当地でのホームグランプリにテストライダーのミケーレ・ピロを今季初起用。アプリリアは、ポルトガルGP、スペインGPに続き、テストライダーのロレンソォ・サバドーリを招集。2人は今月10日から2日間、当地でプライベートテストを実施していた。

週末の天気
月曜の時点で、金曜は最高気温が28度まで上昇するドライコンディション。土曜は小雨、決勝レース日は最高気温20度の晴れが予報されている。

プレスカンファレンス
開催前日の木曜17時00分、日本時間24時00分にプレスカンファレンスルームで開催される共同記者会見にファビオ・クアルタラロ、アレイシ・エスパルガロ、エネア・バスティアニーニ、ジャック・ミラー、フランチェスコ・バグナイアが出席。

ライブ中継配信
オフィシャルウェブでは、開催前日のプレスカンファレンスから決勝レースまで完全網羅の生中継配信。各セッション後には、いつでも、どこでも、観たいときの視聴が可能な見逃し配信のオンデマンドを提供。

過去5年間のリザルト
2021年
優勝: ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
2位: ミゲール・オリベイラ(KTM)
3位: ジョアン・ミル(スズキ)
2019年
優勝: ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)
2位: マルク・マルケス(ホンダ)
3位: アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)
2018年
優勝: ホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)
2位: アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)
3位: バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)
2017年
優勝: アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)
2位: マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)
3位: ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)

タイムスケジュール
5月26日(木)
17時00分(24時00分): プレスカンファレンス
5月27日(金)
09時55分(16時55分):フリー走行1(45分間)
14時10分(21時10分):フリー走行2(45分間)
5月28日(土)
09時55分(16時55分):フリー走行1(45分間)
13時30分(20時30分):フリー走行4(30分間)
14時10分(21時10分):公式予選1(15分間)
14時35分(21時35分):公式予選2(15分間)
5月29日(日)
09時40分(16時40分): ウォームアップ走行(20分間)
14時00分(21時00分): 決勝レース(23ラップ)

 

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