最終戦バレンシアGPは今週末、サーキット・リカルド・トルモで11月4日(金)に初日、5日(土)に公式予選、6日(日)に決勝レースを開催。現地時間14時00分、日本時間22時00分に決勝レースがスタートする。
『#TeamPecco』
前戦マレーシアGPでプレミアクラス史上15人目となる年間7勝目を達成したフランチェスコ・バグナイアは、タイトルを争うライバルとのアドバンテージを23ポイント差に拡大。あと2ポイントを加算、14位でフィニッシュすれば、参戦4年目のプレミアクラスで初めてのタイトル獲得、通算2度目のチャンピオンに輝く。
『#TeamFabio』
第18戦オーストラリアGPで総合2位に後退したファビオ・クアルタラロは、4位以下ならタイトル争いに終止符が打たれる状況の中で6戦ぶり8度目の表彰台を獲得し、最終戦決戦まで待ち込むことに成功。プレミアクラス史上13人目の2年連続タイトル獲得に向け、第10戦ドイツGP以来10戦ぶり4勝目を狙う。
コンストラクターオーダー
2007年以来追求していたライダー部門のタイトル獲得を狙うドゥカティは、ユーザーの1人が優勝を挙げれば、15年ぶりとなる3冠の獲得だけでなく史上初となる7冠の達成となることから、前戦終了後、スポーティングディレクターのパオロ・チャバッティは、優勝イコールフランチェスコ・バグナイアのタイトル獲得となることから、コンストラクターオーダーを命じることを宣言。
フランチェスコ・バグナイアが年間8勝目、エネア・バスティアニーニが5勝目、ジャック・ミラーが2勝目、ホルヘ・マルティンが今季初優勝、ヨハン・ザルコとルカ・マリーニがプレミアクラスでの初優勝、マルコ・ベツェッキが1年目での優勝を挑む。
総合3位争い
既にキャリア最高位を確保したアレイシ・エスパルガロにエネア・バスティアニーニが1ポイント差、ジャック・ミラーが23ポイント差で追うが、現実的には2人の一騎打ち。
中上貴晶復帰
第15戦アラゴンGPの転倒で右手の薬指と小指を負傷した中上貴晶が3戦に欠場した後、第16戦日本GP以来4戦ぶりに復帰。開催前日の木曜にメディカルチェックを受ける。
スズキ
2011年末に撤退した後、2015年に復帰してから8年間継続して参戦してきたスズキは、今週末でチャンピオンシップから再び撤退。2017年から所属するアレックス・リンスと2019年から所属するジョアン・ミルは、2年前に歴史的なワンツーフィニッシュを達成したホームサーキットでラストレースを飾る。
レミー・ガードナー&ダーリン・ビンダー
来季スーパーバイク世界選手権に転向するレミー・ガードナーと中量級にスイッチするダーリン・ビンダーにとってはプレミアクラスでのラストレースとなり、カル・クラッチローはレース後再びテストライダーに専念する。
ウェットコンディション
31日の時点で、週末は天候が安定し、最高気温24度、最低気温11度が予報され、雨の心配はない。
オフィシャルテスト
シーズンのファイナルレースから2日後、サーキット・リカルド・トルモで75年目のチャンピオンシップに向けて、最初のオフィシャルテストが開催され、プレミアクラスに参戦する5メーカー、11チーム、22人のレギュラーライダーたちが参加。
ジャック・ミラーとポル・エスパルガロはKTM機、アレックス・リンスとジョアン・ミルはホンダ機、ミゲール・オリベイラとラウール・フェルナンデェスはアプリリア機に乗り換える。
過去のリザルト
2021年
優勝: フランチェスコ・バグナイア(ドゥカティ)
2位: ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)
3位: ジャック・ミラー(ドゥカティ)
2020年~バレンシアGP
優勝: フランコ・モルビデリ(ヤマハ)
2位: ジャック・ミラー(ドゥカティ)
3位: ポル・エスパルガロ(KTM)
2020年~ヨーロッパGP
優勝: ジョアン・ミル(スズキ)
2位: アレックス・リンス(スズキ)
3位: ポル・エスパルガロ(KTM)
2019年
優勝: マルク・マルケス(ホンダ)
2位: ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
3位: ジャック・ミラー(ドゥカティ)
2018年
優勝: アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)
2位: アレックス・リンス(スズキ)
3位: ポル・エスパルガロ(KTM)
『Moto2™クラス』~アウグスト・フェルナンデェス対小椋藍
最終戦まで持ち込まれたタイトル争い。4勝を含む8度の表彰台を獲得したアウグスト・フェルナンデェスと3勝を含む7度の表彰台を獲得した小椋藍のポイント差は9.5。
1年前、アウグスト・フェルナンデェスは3位表彰台を獲得すれば、小椋藍は負傷欠場だったが軽量級2年目の2年前に3位と8位。スペイン人ライダーは3位以内でチェッカーフラッグを受ければ、ライバルの結果に左右されずれにチャンピオンとなる。
新人王争いも注目。アロンソ・ロペスとペドロ・アコスタのポイント差は3.5。
スーパースポーツ世界選手権に転向するマルセル・シュロッター、モトアメリカに復帰するキャメロン・ボビエ、来季の新天地がまだ発表されていないアレッサンドロ・ザッコーネとケミン・クボはラストレース。
左脚の大腿骨を骨折したホルヘ・ナバーロと左足の踵を骨折したバーリー・バルトゥスは負傷欠場。右手の小指を負傷したシモーネ・コルシと左手首を骨折したゾンタ・ファン・デン・グールベルクの参戦は現時点で未定。
過去のリザルト
2021年
優勝: ラウール・フェルナンデェス(カレックス)
2位: ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(カレックス)
3位: アウグスト・フェルナンデェス(カレックス)
2020年~バレンシアGP
優勝: ホルヘ・マルティン(カレックス)
2位: エクトル・ガルソ(カレックス)
3位: マルコ・ベツェッキ(カレックス)
2020年~ヨーロッパGP
優勝: マルコ・ベツェッキ(カレックス)
2位: ホルヘ・マルティン(カレックス)
3位: レミー・ガードナー(カレックス)
2019年
優勝: ブラッド・ビンダー(KTM)
2位: トーマス・ルティ(カレックス)
3位: ホルヘ・ナバーロ(スピードアップ)
『Moto3™クラス』~注目は総合2位争い
2戦連続9度目の表彰台を獲得したセルジオ・ガルシアは、デビューシーズンの3年前に初優勝を挙げ、以降2年連続3度の2位を獲得したホームトラックで総合2位を目指し、2年連続の総合2位を狙うデニス・フォッジャと快進撃で上位陣とのギャップを詰めて来た佐々木歩夢が逆転を目指す。3人のポイント差は14。
新人王争いも注目。当地を熟知するディオゴ・モレイラ、ダニエル・オルガド、ダビド・ムニョスがルーキー勢の頂点を目指す。3人のポイント差は20。
日本人ライダーの最高位は、東雅雄の2000年2位。総合4位佐々木歩夢と総合7位鈴木竜生が当地初優勝、総合13位山中琉聖はキャリア初表彰台、総合19位鳥羽海渡は開幕戦以来2度目の表彰台、総合27位古里太陽は今季2度目のポイント圏内を狙う。
来季中量級に昇格するイサン・グエバラ、セルジオ・ガルシア、デニス・フォッジャ、『Moto2™欧州選手権』の参戦を計画するカルロス・タタイは軽量級でのラストレース。前戦で今季初優勝を挙げたジョン・マックフィーをはじめ、アンドレア・ミニョ、アルベルト・スーラ、アドリアン・フェルナンデェス、エリア・バルトリーニは、まだ来季の参戦先が決まっておらず、アラ・カラスコは近日中に将来の意向を発表する予定。
過去のリザルト
2021年
優勝: チャビエル・アルティガス(ホンダ)
2位: セルジオ・ガルシア(ガスガス)
3位: ジャウメ・マシア(KTM)
2020年~バレンシアGP
優勝: トニー・アルボリーノ(ホンダ)
2位: セルジオ・ガルシア(ホンダ)
3位: ラウール・フェルナンデェス(KTM)
2020年~ヨーロッパGP
優勝: ラウール・フェルナンデェス(KTM)
2位: セルジオ・ガルシア(ホンダ)
3位: 小椋藍(ホンダ)
2019年
優勝: セルジオ・ガルシア(ホンダ)
2位: アンドレア・ミニョ(KTM)
3位: チャビエル・アルティガス(ホンダ)
ライブ中継配信
オフィシャルウェブでは、開催前日のプレスカンファレンスから3クラスの決勝レースまで完全網羅の生中継配信。各セッション後には、いつでも、どこでも、観たいときの視聴が可能な見逃し配信のオンデマンドを提供。