2023年シーズンにエントリーする中量級15チーム28人のレギュラーライダーたちと軽量級14チーム28人のレギュラーライダーたちは、開幕戦ポルトガルGPの開催地アウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェこと、通称ポルティマオ・サーキットで開幕1週間前の3月17日から3日間のオフィシャルテストを開催。最後の準備に取り掛かる。
中量級
オフィシャルエンジンサプライヤーのトライアンフは、回転数の制限が増加した新型エンジンを供給。通常は3戦ごとに、メンテナンスのために交換されることから、最初のサイクルは、3月14日と15日にヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで開催されたプライベートテスト、今回のオフィシャルテスト、開幕戦のポルトガルGP。緒戦終了後、最初のエンジンが回収され、第2戦アルゼンチンGP以降に使用するエンジンがチームに供給される。
カレックスは昨年スイングアームを準備。今年は新型シャーシを供給。フォワード・レーシングはオリジナルのシャーシを投入することから、フレーム、スイングアーム、フェアリングなどのアップデートやプライベートテスト日数などのコンセッション(優遇措置)が授与される。
3月14日から2日間、第4戦スペインGPの開催地ヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで合同のプライベートテストを実施。1日目と2日目は参戦2年目のペドロ・アコスタが1番時計を記録。アロン・カネト、アロンソ・ロペス、トニー・アルボリーノ、サム・ロウズがトップ5に進出。
スーパーバイク世界選手権から転向してきた野左根航汰は、カレックス機を初騎乗。初日に転倒を喫したが、2日間で128ラップを周回。
昨シーズン総合2位に進出した小椋藍は、3月1日にバルセロナ-カタルーニャ・サーキットに隣接するモトクロストラックでトレーニングアクシデントが原因で左手首を脱臼骨折したことから、開幕戦ポルトガルGPに向けてリハビリに専念。
『Moto2™欧州選手権』と『MotoE™ワールドカップ』から昇格してきたアレイシ・エスクリチは、プライベートテスト初日に転倒した際に足首を負傷したことから欠場。フォワード・レーシングは、オリジナルシャーシの開発プログラムを継続するため、昨年10月の第19戦マレーシアGPで負傷代役として起用し、今年は『Moto2™欧州選手権』に参戦するジュニアチームで起用するダビド・サンチェスを招集する。
軽量級
3月9日から2日間、ヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで開催された合同のプライベートテストでは、1日目にデニス・オンジュ、2日目にスコット・オグデンが1番時計を記録。
タイトル争いの候補に挙げられる佐々木歩夢は総合2番手に進出。参戦9年目を迎える鈴木竜生は総合5番手。チームを移籍した山中琉聖は総合11番手。KTM機からホンダ機に乗り換えた鳥羽海渡は総合17番手。参戦2年目を迎える初日11番手の古里太陽は総合18番手だった。
トレーニングアクシデントが原因で右手の中指を負傷した新人コリン・ベイヤーは、2日間のプライベートテストをキャンセル。オフィシャルテストの参加は回復次第。
プライベートテスト
競技規則の改訂により、プライベートテストの日数が7日間から4日間に短縮され、中量級と軽量級に参戦する全チームがヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで合同のプライベートテストを実施。シーズン中には、第4戦スペインGP後の5月2日と第10戦イギリスGP後の8月7日にテストが計画されている。
複数のチームは、グランプリ後のテストをキャンセルして、他のサーキットでプライベートテストを実施することを計画。その場合、限られた日数を考慮するだけでなく、中量級の場合は、シーズン中に供給されるエンジンを使用できないことから、旧型エンジンを搭載する。
既に複数のライダーたちは、昨年11月にプライベートテストを実行。カテゴリーに 初参戦するライダーは、昨年11月30日まで、無制限にプライベートテストを実施することが可能だったことから、ダーリン・ビンダー、イサン・グエバラ、セルジオ・ガルシア、デニス・フォッジャ、ボルハ・ゴメス、軽量級に昇格してきたホセ・アントニオ・ルエダがテストを実行した。
オフィシャルウェブ
セッション開始時間の10時00分からライブタイミングを配信。トップ3に進出したライダーたちのインタビューやフォトギャラリーを提供。
クラス別に交互にセッションが実施され、中量級、軽量級共に3日間で9回(70分間x6回、75分間x3回)、計645分間の走行時間が割り当てられている。
オフィシャルウェブ
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