2004年5月25日生まれ(2023年開幕時の年齢は18歳)。出身地はスペイン・ムルシア。先祖代々漁師という家庭に生まれ、5歳のときにプレゼントされたダートバイクに乗り始め、ケビン・シュワンツに憧れると、2018年にとき『Moto3™ジュニア世界選手権』への参戦を開始。参戦1年目は全12レース中1レースしかポイント圏内に進出できなかったが、2年目に総合16位、3年目には4勝を含む8度の表彰台を獲得して、イサン・グエバラ、チャビエル・アルティガスに次ぐ総合3位に進出。
2019年からは『レッドブル・ルーキーズ・カップ』に参戦。1年目に総合2位。2年目には、6勝を含む9度の表彰台を獲得し、イバン・オルトラ、ダビド・ムニョス、ダビド・アロンソ、ダニエル・オルガドらを抑えて、チャンピオンに輝く。
2021年、プルステルGPからの参戦が予定されていたが、最終的に『レッドブル・ルーキーズ・カップ』のチャンピオンとして昇格する形で、レッドブル・KTM・アジョから世界舞台への参戦を開始すると、デビュー戦となった開幕戦カタールGPで2位。翌週に開催された第2戦ドーハGPでは、低速走行のペナルティにより、ピットレーンからスタートしたが、11秒のギャップを挽回して初優勝。ピットレーンからの優勝は『Moto3™』で初。
第3戦ポルトガルGP、第4戦スペインGPで連続優勝を挙げ、チャンピオンシップ史上初となるデビューから4戦連続の表彰台、史上最年少の3連勝を達成。
第17戦アルガルヴェGPでルーキーシーズンの最多勝となる6勝目を挙げて、ロリス・カピロッシ(17歳165日)に次ぐ史上最年少王者2番目となる17歳166日でチャンピオンに輝く。ルーキーシーズンでのタイトル獲得は、1990年のロリス・カピロッシ以来31年ぶり。
2022年、チーム内昇格という形で中量級に参戦。第8戦イタリアGPでマルク・マルケス(18歳87日)を上回り、史上最年少優勝となる18歳4日で初優勝。1年目に3勝を含む5度の表彰台を獲得して総合5位に進出し、2年連続の新人王を獲得。
参戦3年目、中量級2年目の2023年は、開幕戦ポルトガルGPで優勝を挙げると、第18戦マレーシアGPまでに7勝を含む14度の表彰台を獲得し、ダニ・ペドロサ(19歳18日)に次ぐ史上最年少王者の2番目となる19歳と171日でタイトルを獲得。
2010年に始まった『Moto2™』では、マルク・マルケス(19歳254日)を上回り史上最年少王者。同時に、『Moto3™』と『Moto2™』でタイトルを獲得したのはアレックス・マルケス以来2人目。『レッドブル・ルーキーズ・カップ』の卒業生として中量級でタイトルを獲得したのはヨハン・ザルコ以来2人目となった。
2024年は、ガスガス・ファクトリー・レーシング・テック3からプレミアクラスへの参戦が予定されている。
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