アプリリア・レーシングのアレイシ・エスパルガロは、ホームレースとなる第６戦カタルーニャＧＰの開催を前日に控えた２３日、バルセロナ－カタルーニャ・サーキットのプレスカンファレンスルームで特別記者会見を行い、今シーズン終了に『MotoGP™』から引退すると発表した。

「想像通り、今シーズンの終わりにフルタイムライダーから引退する。ナイスな旅だった。とても楽しかった。」

「ここは走り始めた特別な場所であり、昨年夢が叶った場所だから、フルタイムライダーからの引退を発表するのに最適な場所。僕のキャリアはかなり違う。全てのライダーと同じように、それは簡単ではなかったし、誰も無料で何も与えてくれなかったけど、キャリアは本当に非常に奇妙だった。３０歳になった僕が、これまでにやったことのないブランドでレースに勝ち、表彰台に上がることができるとは、ハリウッド映画ですら、誰も想像できなかったから、とても幸せで誇りに思う。それだけでは決して十分ではないけど、自分がここまで達成できたことをとても誇りに思う。」

「 僕はいつも人生で沢山の間違いを犯してきた。なぜなら何事も頭からではなく、心で行動してしまうから。でも、それが僕。頭ではレースを続けて史上最高のライダーたちが並ぶグリッドで速く走れると思っているし、競争力も身体的にも良いと感じているけど、心では止めて欲しいと訴えている。自宅でもっと時間を過ごし、妻や息子たちと一緒にいたいから、一歩離れて、よりリラックスした人生を楽しむことにした。」

「何よりもアプリリアに感謝したい。マッシモ・リボラ（最高経営責任者）、ロマーノ・アルベシアーノ（テクニカルディレクター）、パオロ・ボノーラ（チームマネージャー）と一緒に、この２～３年に僕たちが達成した全てが夢のようだった。僕たちは歴史を作った。彼らが与えてくれた全てのもの、そして僕が彼らに与えることができた全てのものに、永遠に感謝するつもり。ドルナのカルメロ・エスペレータとカルロス・エスペレータにも感謝したい。ここで育ったから。ここが人生、学校、全てだったから。」

「いつも参考にしてきた家族と弟に感謝したい。パーソナルチーム、妻のラウラ、そして、パドックにいるライダーたちにも。僕は知っている限りのことを全てやろうとした。幸せ。ありがとう。」

「今日この場には、僕よりも多くの勝利を挙げたライダーたちが沢山いるけど、僕は自分の持てる全てを捧げ、一生懸命に働いた。自分には他のライダーに比べて才能がないのかもしれないと何度も思ったけど、懸命に努力することでかなり高いレベルに到達した。そして、アプリリアがここ２～３シーズンの思い出をもう一度見ることができるのは素晴らしいこと。僕は夢を見ていた。それが止めることを決めた理由の１つ。もう十分。本当に楽しかったから、いい感じでフルタイムライダーを引退したい。簡単な一週間ではなかったし、時々変な空間に飛び込んでしまったように感じたけど、本当に幸せ。」