アメリカ・テキサス出身のレジェンド、ケビン・シュワンツは、第3戦アメリカズGPが開催された週末に国際中継の招待を受け、初日午後のプラクティスにスペシャルゲストとして実況解説班に合流。マルク・マルケス、フランチェスコ・バグナイア、ホルヘ・マルティンに関して状況を分析。プレミアクラス2年目のペドロ・アコスタについて自身の体験を踏まえて助言を送った。
マルク・マルケス
「このようなスタートを切るとは思ってもいませんでした。新しいバイク、新しいチーム。それでもマルク・マルケスです。彼が100%に戻ったことが分かります。ホンダ時代のように、全ての人が気に入るとは限らないかもしれないバイクで、自分が持っているものを最大限に活用しています。彼はペッコ・バニャイアのライフを難しくしています。」
「今のところ、マルクが最大の脅威だと思います。確かに彼の弟アレックス・マルケスが最も近いが、現時点で、マルク・マルケスを止められるのはマルク・マルケスだけだと思います。」
フランチェスコ・バグナイア
「彼はドゥカティのメインライダーであることを忘れてはいけません。彼を中心に開発が進められ、それが彼にさらなるプレッシャーを与えました。マルク・マルケスはベストバイクに乗り、それを乗りこなせることを証明しています。私は彼に「仕事を続け、自信を忘れず、好きなようにバイクに乗りましょう」と言います。 周回を重ねれば重ねるほど、より多くのデータを入手し、勝利の機会が増え始めます。」
ホルヘ・マルティン
「昨年、アプリリアはマーベリック・ビニャーレスと共に最初から最後まで週末を支配したことを忘れてはいけません。私はまだアプリリアに大きな期待を抱いていますが、特にホルヘ・マルティンが復帰すると、なおさらです。私はチャンピオンとして、1994年をスタートするつもりでしたが、(左手首の)怪我を負いました。最初のテストを失い、プレシーズンは僅か13ラップの周回にとどまり、最初のレースは負傷を抱えた状態でした。昨シーズンの終わり、アプリリアは良いバイクのようでした。ホルヘ・マルティンはバイクを開発し、改善しなければいけません。彼が止まったのは正解でした。関節は繊細です。」
ペドロ・アコスタ
「昨年、彼は新人ながら良い仕事をしました。トップで走っているときに、優勝するチャンスが何度か得ましたが、成し遂げることができませんでした。勝利に近づくのに必要なスピードを持っていました。残念ながら、彼はプレシーズンであまりスピードがなく、序盤2戦でも、まだ実質的な進歩が見られなかったのは残念です。アドバイスとしては、トライを続けると言うことです。相手があなたに何を言ってほしいかではなく、あなたが言わなければならないことを言わなければなりません。ペドロはそういう人です。パドックの誰もが彼の才能と能力を知っています。」
「この先に素晴らしいキャリアがあると思います。時間をかけてKTMで何ができるかを学び、トップを走っているバイクに乗る機会があれば、彼の年齢を考えると、その機会に飛びつくべきだと思います。」
「バイクを乗り換える勇気がなかった私としては、今なら、そうすることを勧めます。何度か試しました。ヤマハに乗ろうとしたことがありました。ホンダに乗ろうとしましたが、どちらも上手くいきませんでした。」
「ペドロ・アコスタはまだ若いし、KTMが今に至るまで、チャンスを与えてきたことは知っていますが、もし彼が必要とする方向に物事が進んでいないと感じ、契約が満了し、トップを走っているチームに移籍する可能性があるなら、彼はそのチャンスに飛びつくでしょう。なぜなら、その可能性は常にあるわけではないからです。」