「自分を何度も疑ったけど... まさに必要な時に得られた勝利」

理想的なシーズンスタートを切れず、複雑な状況に追い込まれていたアプリリアにマルコ・ベツェッキが起死回生とも言える今季初優勝をもたらすことに成功

アプリリア・レーシングマルコ・ベツェッキは、アプリリアが2015年に復帰してから2021年に初表彰台、2023年に初優勝を挙げた舞台、シルバーストン・サーキットで開催された第7戦イギリスGPに挑戦。

ティソ・スプリントはスタートで大きく出遅れ、一時は19番手まで後退したが、1ラップ目を14番手で通過すると、3ラップ目10番手、6ラップ目7番手、9ラップ目5番手、最終ラップに8人目を抜いて今季最高位となる4位を獲得。

決勝レースはフロントにソフトタイヤを選択。1ラップ目8番手、3ラップ目5番手、4ラップ目3番手、6ラップ目2番手に浮上し、5.3秒差のトップを追走すると、9ラップ目にファステストラップをマーク。12ラップ目にファビオ・クアルタラロのヤマハ機に技術的問題が発生したことで1番手に飛び出し、2023年9月の第13戦インドGP以来34戦ぶりとなる優勝。アプリリアに2024年4月の第3戦アメリカズGP以来となる勝利をもたらした。

「言葉では言い表せないほどに信じられない。複雑な時期を過ごし、昨年は非常に苦しかった。2025年のスタートも簡単ではなかったけど、アプリリアで全てを変えようと決断したとき、彼らは僕を信頼してくれた。僕たちは懸命に働き、アプリリアとの初優勝がこれほど素晴らしいものになるとは夢にも思わなかった。再び表彰台に立つことは美しい。」

Marco Bezzecchi, Aprilia Racing, Tissot Grand Prix of the United Kingdom
Marco Bezzecchi, Aprilia Racing, Tissot Grand Prix of the United Kingdom

困難な時期に陥っていたときの勝利

「シーズンスタートから厳しかった。アプリリアは懸命に働いた。誰もが知っての通り、ホルヘ・マルティンの問題から始まり、ものごとは決して簡単ではなかった。ここでは小椋藍が怪我を負ってしまった。バイクの開発は僕にとって容易ではなかったし、新しい部品を試すことはキャリアで初めてだった。コメントはできる限り正確に表現することを心掛けている。簡単な冬ではなかったけど、方向性を見つけ、シーズン序盤は簡単ではなかったけど、スピードがあった。まだ幾つかの分野で苦しんでいるけど、ここでは全てが完璧だったと言えるだろう。」

苦渋の判断、断固たる決意

「VR46を離れるのは簡単な決断ではなかったけど、新しい道を探すのに適切な時期だと考えた。どんな犠牲を払ってでも、オフィシャルライダーになりたかった。アプリリアがその機会を与えてくれたとき、この冒険に乗り出すことを決意した。結局のところ、僕の考え方は変わらなかったし、時間がかかることは覚悟していた。ものごとが上手くいかなかったとき、決して諦めないと自分に言い聞かせていた。時には、本当に上手くいかないこともあったけど、再び良い結果を得るために仕事を続けた。僕の意見では、この勝利は仕事の成果だと言えるだろう。」

悲願の初優勝

「オフィシャルライダーとしての優勝することは、子供の頃からずっと夢見てきたことだから、本当に誇らしい。それに、ノアーレで出会った素晴らしい人たち、エンジニアたち、そして、ここにいる全ての人たちと一緒に勝利を掴めたことは最高。ここでポテンシャルが高いことは分かっていたから、チームに力を与えようとトライしていた。全ての要素が上手く組み合わせるかどうかだけだった。」

Marco Bezzecchi, Aprilia Racing, Tissot Grand Prix of the United Kingdom
Marco Bezzecchi, Aprilia Racing, Tissot Grand Prix of the United Kingdom

アプリリアに捧げる初勝利

「アプリリアのライダーであることを誇りに思う。今日はアプリリアの全ての人たちが誇りに思えると思う。彼らにとって決して簡単な時期ではなかった。ホルヘ・マルティンが怪我を負ってしまい、彼がメインライダーだったとは言いたくないけど、彼はワールドチャンピオン。簡単なスタートではなかったけど、僕としてはアプリリアに相応しい結果が出せるよう、可能な限り全力で仕事に取り組んだ。」

「この勝利は僕たち全員、特に僕にとって、まさに必要な時に得られたから嬉しい。長い間勝てなかった。2年、いや、正確には1年半、苦しい時期だった。肩を怪我した後は、非常に辛い時期だった。そこで、全てを変えようと決意し、アプリリアと一緒にそれを実現させた。彼らのために勝てたことは本当に素晴らしい。」

友人たちの支え

「スポーツの世界では、困難な時期を過ごすと、多くの疑念を抱き始める。自分にできる最善のことは、自分の能力を理解してくれる人たちとの距離を保つことだけ。それでも、ものごとが上手くいかないと、どうしても疑ってしまう。決して簡単なことではないけど、チーム、アカデミー、そしてバレンティーノ・ロッシといった素晴らしい沢山の人たちがいつも周りにいてくれた。僕は26歳のごく普通の人。真の友人の存在はかけがえのないもの。彼らに感謝している。」

Marco Bezzecchi, Aprilia Racing, Tissot Grand Prix of the United Kingdom
Marco Bezzecchi, Aprilia Racing, Tissot Grand Prix of the United Kingdom

シルバーストン・サーキット

「美しいトラック。今年、大きいトラックにおいて、どのバイクもレベルが非常に均衡していた。ドゥカティ6台が上位を占めるのではなく、ホンダ、アプリリア、ヤマハがそこに入り込んでくるところを見るのは美しい。これはポジティブなことだと思う。」

アプリリア・オール・スターズ

「重圧からの解放というより、大きな満足感。自分を何度も疑ったけど、再び勝利を掴むことは僕にとって良い。明日からは少し楽しくなるけど、火曜日には仕事に戻る。オールスターでファンと一緒に祝福できるのは美しい!」

週末に31ポイントを加算して総合12位から7位に浮上したマルコ・ベツェッキは、6月1日にミサノ・ワールド・サーキット-マルコ・シモンチェリで開催されるアプリリアの祭典『Aprilia All Stars』にアプリリアのオフィシャルライダーとして初めて出席。ファンに初優勝を報告し、交流を楽しむ。

 

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