2014年:明暗を分けた決断
ポイントリーダーのマルク・マルケス、総合2位ダニエル・ペドロサ、総合4位ホルヘ・ロレンソの3人が序盤から優勝争いを繰り広げた中、雨が降り始め、17ラップ目から次々にバイク交換が行われたが、レプソル・ホンダ・チームの両雄はスリックタイヤで走り続けたダニエル・ペドロサが20ラップ目、マルク・マルケスが21ラップ目に転倒。19ラップ目にバイク交換を決断した後、3番手に位置していたホルヘ・ロレンソがシーズン初優勝。誰よりも早くバイク交換を決断したアレイシ・エスパルガロがプレミアクラス72戦目で初表彰台となる2位、カル・クラッチローがドゥカティ加入13戦目で初表彰台となる3位を獲得。
2015年:レジェンドたちの対決
前戦サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニGPのフラッグ・トゥ・フラッグで転倒リタイアを喫したホルヘ・ロレンソが1ラップ目からレースの主導権を握り、2番手走行中のマルク・マルケスが2ラップ目に転倒すると、2009年以来のタイトル奪回を狙うポイントリーダーのバレンティーノ・ロッシとダニエル・ペドロサが終盤にアグレッシブな2位争いを展開。
2018年:語り継がれる両雄の対決
第6戦イタリアGPでドゥカティ加入後初優勝を挙げ、タイトル争いの行方をかき回す存在となったホルヘ・ロレンソだったが、スタート直後の1コーナーでハイサイドから転倒すると、1年前に最終戦までタイトル争いを繰り広げ、総合1位と2位に進出する両雄、マルク・マルケスとアンドレア・ドビツィオーソがオープニングラップから優勝争いを展開、チーム・スズキ・エクスターの両雄、アンドレア・イアンノーネとアレックス・リンスが追走。
2021年:将来に伝わる2人の初対決
2020年7月の第2戦スペインGPで右上腕骨を骨折したマルク・マルケスが4月の第3戦ポルトガルGPで復帰、6月の第8戦ドイツGPで優勝、そして2019年に4年連続優勝を挙げた左回りトラック、モーターランド・アラゴンに戻って来ると、ポールポジションからプレミアクラス初優勝に向けて1ラップ目からレースをリードしたフランチェスコ・バグナイアとの一騎打ちを展開。
2022年:最終ラップの逆転劇
第10戦ドイツGPの転倒でポイントリーダーとのギャップが91ポイント差に広がったフランチェスコ・バグナイアだったが、第11戦TTアッセンから怒涛の4連勝で30ポイント差に接近すると、1年前にプレミアクラス初優勝を挙げた舞台でポールポジションからレースをリードしたが、次のシーズンにファクトリーチームに昇格し、チームメイトになることが決まっていたエネア・バスティアニーニが追走。勝負の行方は最終ラップに持ち込まれた。