2006年:地元の英雄たちに挑んだケンタッキーキッド
第5戦が終了した時点で、安定感抜群のパフォーマンスでチャンピオンシップをリードするニッキー・ヘイデン、前戦で今季2勝目を挙げて総合2位に浮上したマルコ・メランドリ、ドゥカティ機を駆ける総合3位ロリス・カピロッシ、総合4位に進出するダニエル・ペドロサ、ポールポジションからスタートしたセテ・ジベルナウ、そして、43ポイント差の総合8位に低迷しながら、地元で2002年から5年連続優勝を狙ったバレンティーノ・ロッシが優勝争いを展開すると、勝負の行方は最終ラップまでもつれこんだ。
2009年:伝説に終止符
ウェットコンディションが宣言された中、2008年にムジェロの伝説となる7年連続優勝を挙げたバレンティーノ・ロッシが満を持して8ラップ目にトップに飛び出したが、路面が乾き始めたころから、後続たちが次々にスリックタイヤを装着したバイクを乗り換えると、14ラップ目に8連覇の阻止、そして、ドゥカティ機の地元初優勝に向けてケーシー・ストーナーがトップに浮上。
2016年:0.019秒差の逆転劇
2008年以来8年ぶりの優勝に向けてポールポジションを獲得したバレンティーノ・ロッシの前に立ちふさがったのは、エンジントラブルとタイトル争いを繰り広げるホルヘ・ロレンソとマルク・マルケスの2人。両雄の緊迫した激しいバトルはフィニッシュラインまで繰り広げられた。
2018年:絶叫の初優勝
新たな挑戦に臨むことを決断した元王者だったが数々の困難な状況に直面する茨の道となり、2年目は総合16位に低迷。所属チームから離脱が通達されたホルヘ・ロレンソだったが、ドゥカティスタたちの前でオープニングラップからレースの主導権を握り、ドゥカティ24戦目となったホームレースで圧巻の初優勝。
2019年:男泣きの地元初優勝
圧勝の優勝から1年後、ホルヘ・ロレンソに後任に指名されたダニロ・ペトルッチがキャリア通算124戦目となったホームレースでチームメイトのアンドレア・ドビツィオーソ、ポイントリーダーのマルク・マルケスと優勝争いを展開すると、勝負の行く末は最終ラップまで繰り広げられた。