第14戦ハンガリーGPのプレスカンファレンスは、8月23日にバラトンパーク・サーキットのプレスカンファレンスルームで開催され、マルコ・ベツェッキ、フェルミン・アルデグエル、ジョアン・ミルが出席。先週末の第13戦オーストリアGPを振り返り、明日開幕するシーズン14戦目の期待と抱負を語った。
マルコ・ベツェッキ
「もちろん、いつものように週末後にミーティングを開き、前戦のレース終盤にペースを落とす原因となった問題については、まだ全てを分析している最中で、エンジニアたちは作業を進めている。これ以上は何も言えないけど、何か見つかるはず。」
「スポーツの世界では毎年が特別なもの。2023年のマルコに戻った?2025年からはマルコでいようと努力しているから、今のところは全てが順調だけど、努力をやめるわけにはいかない。何事にも全力を尽くすことをやめない。順調なのは嬉しいけど、続けなければいけない。」
「他のバイクとの比較は難しいけど、確かに、あらゆる面で少しずつ改善してきた。特に昨年モンメロでバイクをテストしたときから最大の課題だった安定性に関しては改善が見られた。これは良い進歩だけど、まだ途中。常に改善が必要。安定性は僕たちが成し遂げた最大の進歩だったと思う。」
フェルミン・アルデグエル
「目立たないように、冷静さを保たなければいけない。こういう良い瞬間、特にポジティブなエネルギー、バイクに乗っている時の良い感覚を活かす必要がある。グランプリレース後、インタビューで何が起こったのか覚えていないと話した。禅のような境地に入っていたから。つまり、ものごとが自分の思い通りに進んでいくような感覚で、オーバーテイクしたり、プッシュしたり、少し抑えたり、全てが上手く行った。まるで禅のような『フロー状態』だった。」
「オースティンで確かには無意識状態だったけど、オーストリアでは、ほぼ全てをコントロールしていた。『フロー状態』で、全てが思い通りに進んでいた。ミスはなく、ペドロ・アコスタを追い越そうとして一度だけコースアウトしただけ。ほぼ完璧なレースだったと言える。確かにルーキー特有の無謀さはあったけど、チャンピオンシップやポイントなど、何も考えなくて済むから、ほぼコントロールできた。」
「もちろん、バイクの限界を探る必要がある。ミスも繰り返す必要がある。毎戦何かを学び、シーズン前半はあっという間に多くのこと学んだ。全てがコントロールできているわけではないけど、近い状態にある。」
「新品タイヤのアドバンテージを最大限に活かす必要がある。前戦は6番グリッドからスタートしたけど、タイヤを活かすことができず、1ラップ目に9番手、10番手に後退してしまった。微調整が肝心。」
「時には自分を限界まで追い込むことができるけど、最終ラップこそが最大の力を発揮できる時だと分かっている。なぜか1ラップ目で負けてしまうから、歯を食いしばらなければいけないけど、目標は学び続けること。最初のコーナーで転倒しては何も役に立たない。」
ジョアン・ミル
「ホンダがこのトラックに適応できるかどうかは分からないけど、実際のところ、開催日程に新しいサーキットが追加されると、誰にとっても絶好のチャンスとなる。ライダーとして、僕は100%、最大限の力を発揮しなければいけない。トラックに素早く適応する必要があるだけでなく、バイクも適応しなければいけない。セッティングをいじりすぎると、全てが難しくなってしまうけど、良い仕事ができると思う。」
「自転車で数ラップを周回してみたけど、かなりタイトで狭いように感じた。開催日程上の他のトラックとは全く違う。もしかしたら、このタイプのトラックでもっと速く走れるライダーがいるかもしれない。ブレーキングポイントも多く、オーバーテイクのチャンスもある。」
「昨年も前半戦も良い仕事をした。オーストリアのずっと前から、ポテンシャルを感じていたけど、他車との接触や転倒など、様々な理由で、好結果を収めることができなかった。オーストリアは良い結果を獲得する絶好の機会だった。トップ6入りをコンスタントに達成できると感じる。これまで欠けていた一貫性を取り戻すために、全力を尽くし、集中しなければいけない。」
「シーズンを通して細部に取り組んできたけど、大きな進歩を遂げられていないのが現状。 昨年、プレシーズンテスト前に一歩前進し、今も小さな一歩を踏み出しているところだと思う。決して手を緩めるつもりはない。続けなければいけない。 次のステップとして、おそらくバルセロナのテストとその次のレース。何か違うものを試すことになるだろう。ホンダの仕事に感謝する。」