「全ての制御を外すように頼んだ」

リアタイヤの摩耗に対する大胆な方策が功を奏し、ペドロ・アコスタが今季4度目の表彰台を獲得

レッドブル・KTM・ファクトリー・レーシングペドロ・アコスタは、第20戦マレーシアGPのティソ・スプリントで5.155秒差の4番手でチェッカーフラッグを受けたが、3番手でフィニッシュしたフェルミン・アルデグエルのタイヤプレッシャー違反により、3位に昇格して2戦連続5度目の表彰台を獲得。

20ラップのグランプリレースは、2列目5番グリッドから1ラップ目3番手浮上すると、13ラップ目にフランチェスコ・バグナイアを抜いて2番手に浮上し2.676秒差の2位。2戦ぶり今季4度目の表彰台を獲得した。

「タイヤマネジメントに苦しむことは覚悟していたけど、昨日と同じ計画だった。良い結果を目指し、できるだけ前に出て、アレックス・マルケスペッコ・バグナイアを追いかけたいと思っていた。特に序盤はアレックスの方が速かったけど、その後は彼と同じように走れた。ただ、その時点では彼と戦うにはあまりにも離されていたから、その状況を受け入れた。今日はペッコと少しバトルをして楽しかった。」

Pedro Acosta, Francesco Bagnaia, Petronas Grand Prix of Malaysia
Pedro Acosta, Francesco Bagnaia, Petronas Grand Prix of Malaysia

「ペッコをもっと早く追い抜いていれば、終盤にもっと近づけたかもしれないというのは事実。ただし、ドゥカティはコーナー立ち上がりのトラクションがあるから難しかった。今日は獲得できる最高の結果を得たと思う。」

「リアの摩耗を抑えるための解決策を何度も試してきたけど、度々機能しなかった。時々何かが見つかったり、見つからなかったり。状況に上手くことも学んだ。時々レース中盤でタイヤが摩耗し過ぎてリタイアすることもあったけど、それは自分の責任。僕たちは良い仕事をしたと思う。勝利を目指して戦うのは難しいけど、考えていた以上に勝利に近づいている。」

制御の排除

「昨日はタイヤの摩耗でかなり苦しんだ。今日はウォームアップ走行で何かを試した。いつも同じことを試してきたけど、結果的に後退してしまった。自分たちが試したことに、あまり納得できず、今日はさらに確信が持てなかったから、決断力が足りず、何をしたらいいのか少し迷っていたから、『これ以上悪くはならない』と考えた。これが現実。これ以上悪くはならないと思い、普通のレースのようにタイヤの摩耗などないかのように、全てを外すように頼んだ。アクセル、ブレーキ、ピックアップ、デバイスなど、できる限り僕自身がマネジメントした。もし、いつものように底に沈んでしまうのであれば、それは僕が沈む。」

Pedro Acosta, Red Bull KTM Factory Racing, Petronas Grand Prix of Malaysia
Pedro Acosta, Red Bull KTM Factory Racing, Petronas Grand Prix of Malaysia

「非常に上手くマネジメントした。確かにラスト3ラップは少し苦しんだけど、その時点で少なくともジョアン・ミルに対して十分なギャップがあった。今日はフロントタイヤのマネジメントが難しかったことを考えると、ペッコの後ろで持ちこたえられたと思う。昨日と比較して大きな前進を果たしたから嬉しい。」

今季4度目の表彰台

「ものごとを少し整理した。確かにコントロールを多用するけど、好きじゃない。フィリップアイランドのようなレースでは苦しんでしまうから、さらに苦しむつもりはない。当初は競争力がないと思われたレースだったが、グッドなラップを引き出すことができた。ここで失うものは何もない。これはハッキリしていたことだから、いつもの話題に陥るよりも、結論を出す方が賢明だった。」

Pedro Acosta, Red Bull KTM Factory Racing, Petronas Grand Prix of Malaysia
Pedro Acosta, Red Bull KTM Factory Racing, Petronas Grand Prix of Malaysia

ダブルポディウム

「実際のところ、表彰台は1つ。昨日は4位だったことを認めなければいけない。今日はものごとを上手くマネジメントした。スタートでデバイスを使わず、重要な場面でのみ使うという良い計画を立てた。特にペッコの後ろを走っていたときに使用した。だから、かなり堅実なレースだったから満足しなければいけない。」

表彰台獲得数

「昨シーズンよりも表彰台数が少ないけど、より多くのポイントを稼いだ。一貫性を取り戻し、サマーブレイク後は大きなミスはなく、機会を活かしている。もちろん、幾つかの機会を逃した。」

MotoGP™, Podium Grand Prix, Petronas Grand Prix of Malaysia
MotoGP™, Podium Grand Prix, Petronas Grand Prix of Malaysia

シーズン評価

「いずれにせよ、グッドなシーズンとは言えない。現時点で目標がないようなもので、何のために戦っているのかという感じがあり、それは『MotoGP™』に参戦する理由ではないけど、『MotoGP™』について、そしてより高いところに立つために何が必要なのかを深く理解できるような何かを見つけている。多くのライダーたちが苦しいシーズンを経験した。こうした困難な時期こそが、一歩前進し、より強くなることに役立つだろう。」

第12戦チェコGP以来今季2度目のダブルポディウムを獲得したペドロ・アコスタは、総合3位マルコ・ベッツェッキに31ポイント差、総合4位フランチェスコ・バグナイアに26ポイント差に接近。来週末に軽量級1年目の2021年に優勝、中量級1年目の2021年に転倒、2023年に優勝、プレミアクラス1年目の2024年に7位と初表彰台を獲得したアウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェで逆転可能な射程圏内に捉えた総合4位と総合3位に挑戦する。

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