プリマ・プラマック・ヤマハは、最終戦バレンシアＧＰが開催されたサーキット・リカルド・トルモに延滞し、２０２６年シーズンに向けた最初のオフィシャルテストに新たなチーム体制で参加。
ヤマハ発動機が今年６月に契約を締結したトプラク・ラズガトリオグルと９月に契約を延長したジャック・ミラーを起用し、テストライダーのアンドレア・ドビツィオーソとアウグスト・フェルナンデェスが中心になってトラック上で開発テストを続けてきた新しい仕様のエンジンを搭載した２０２６年型の『YZR-M1』に取り組み、２人が１３時３４分から走行を開始。
モーターランド・アラゴンでのプライベートテストを経て、テストデビューとなったトプラク・ラズガトリオグルは、８度のランで５３ラップを周回。トップタイムから１.２９４秒差、ヤマハ勢のトップに進出したファビオ・クアルタラロから０.７４０秒差の１８番手でセッションを終えた。
スーパーバイク世界選手権に参戦する『ROKiT BMW Motorrad WorldSBK Team』と契約が１２月末まで残っていることから、トプラク・ラズガトリオグル自身は発言を控えたが、チームディレクターのジノ・ボルソイは「予想をはるかに上回る速さ」と高評価。
「ヤマハにとって非常に重要な一１日でした。『V4』エンジンによる新時代が幕を開け、４人のライダー全員が新型『YZR-M1』のプロトタイプでトラックを走行したからです。 そしてもちろん、トプラク・ラズガトリオグルの真のデビューとなりました。彼にとって全てが初めての経験なので、ジャック・ミラーや他のライダーほどのフィードバックを提供することはできませんが、この新たな冒険を非常に順調にスタートさせました。 」
「彼はバイクのダイナミクスを非常に的確に理解しました。彼のフィードバックから、彼がバイクを体感していることが分かります。そして、私の意見では、彼は非常に速かったと思います。これまでの彼の知識の少なさを考えると、予想をはるかに上回る速さでした。 そして、人としても、私は彼を本当に気に入っています。一緒に仕事をするのがとても簡単です。 」
「最も感銘を受けたのは彼のブレーキングです。信じられないほど素晴らしいです。スーパーバイクと比べると、彼はこれらのタイヤとバイクに適応し、ブレーキを少なくするように学ばなければなりませんが、データを見ると、彼は既に理解し、より効率的に活用し始めていることが分かります。」
「彼と新しいバイクにより、これは我々にとって新たな挑戦となります。新しい精神が必要であり、トプラクの存在は間違いなく、ここで重要になります。そして今、彼とジャックによる最初のストッピーバトルに向けて準備を進めています。この２人がいれば、この分野でワールドチャンピオンになれるかもしれません！」
スーパーバイク世界選手権で２戦連続３度目のチャンピオンに輝いた２９歳のトルコ人ライダー、トプラク・ラズガトリオグルはレース経験がないサーキット・リカルド・トルモに延滞。１１月１９日にファビオ・クアルタラロ、アレックス・リンス、ジャック・ミラーと共に『V4』プロジェクトを加速するためにプライベートテストに参加した。