ドゥカティ・レーシング・チームのマルク・マルケスは、2月3日から3日間、第20戦マレーシアGPの舞台ペトロナス・セパン・インターナショナル・サーキットで開催されたオフィシャルテストに参加。昨年10月の第20戦マレーシアGPを欠場したため、1年ぶりの当地走行となり、第19戦インドネシアGPで右肩を負傷したことから、121日ぶりにドゥカティ機を試乗すると53ラップを周回して1番手に進出。
2日目は午後に雨が降ったことから予定していたテストプログラムを続けられず、30ラップの周回にとどまって15番手だったが、2026年型は2025年型より優れていると評価。
3日目は19ラップ目の1コーナーで今年最初転倒を喫したが0.387秒差の4番手。午後にはティソ・スプリントのシミュレーションとなる連続10ラップのロングランを実行して、アベレージはアレックス・マルケス、フランチェスコ・バグナイアに次ぐ3番手だった。
「初日の午前中はバイクの上で身体が硬かった。実はドゥカティのスタッフに『午前中は自分のために時間を使いたい。まだ準備ができていない』と伝えていた。楽観的だったけど、いつも以上に少し時間を費やした。午後から『MotoGP』バイクを本来の走り方で乗り始め、様々なことを試し始めた。これは技術的な準備テストであり、僕にとってはタイに向けた体力的な準備でもある。」
フィジカルコンディション
「何よりも体調が良い。もちろん、もっと良い状態を望みたいのは当然だけど、比較的普通のテストができる状態でセパンに着くことを望んでいた。筋力は落ちていたけど、それは普通のこと。初日を短いランの繰り返しで、なんとか乗り越え、2日目は少し調子を上げて、今日は全力を尽くした。思っていた以上に体調は良い。これでタイでのテストに向けて、少なくとも身体面で飛躍的に向上できることに役立つだろう。目標の初戦まで、まだ3週間ある。何よりもブラジルまで6週間ある。この間に、さらに向上させることができる。」
2026年型の印象
「ドゥカティは良い仕事をした。幾つかの改良が加えられ、それらは小さな改良であり、大きなものではない。エンジンは昨年のものだから、あまり改良の余地がないけど、彼らは予想外の改良方法を見つけている。それが、ドゥカティが現在の地位を築き、ここ数年チャンピオンシップで最も圧倒的な強さを誇ってきた理由。昨年はアプリリアがその差を縮め、この冬はさらに改良を重ねたけど、僕は常に慎重な姿勢を崩さない。毎年状況は異なるから。2025年は2025年。2026年は2026年。マルコ・ベッツェッキが3ヶ月前にどの順位でゴールして、その後の2レースで優勝したことで分かるように、チャンピオンシップは1レースや1つのトラックで決まるのではなく、22の週末で勝敗が決まる。」
「技術的には、バイクの主要部分、つまりエンジンを変更できないということは、変更点がほとんどないことを意味する。これはベースであり、今回のテストでは、路面にタイヤが十分に残っているため、全てが順調に機能したけど、セパンのようなロングトラックだけでなく、全22戦を戦うことを考えれば、良いベースを確保するために様々な面で注意を払う必要がある。しかし、コンセプト、つまり2026年のアップグレードは、少しずつ導入される。タイでのテストは本番に非常に近いため、複雑で難しいテストとあることから、ここで多くのことを決めなければいけない。」
空力の検証
「昨年と変わらず、非常に優れた基盤が整っている。新しいものを試す際には慎重にならなければいけないけど、ドゥカティは依然として機能し、テストを継続する。黒いフェアリングでテストを続けた。僕たちの強みは、新旧のどちらかを選ぶことに不安がないこと。新しいからといって、必ずしも上手く機能するとは限らない。僕たちはテストと試行錯誤を繰り返し、幾つかのテストは上手くいく。新しいもの全てが必ずしも機能するわけではないけど、新しいパーツにはどのようなバランスが最適かを理解する機会が与えられる必要があるという確信がエンジニアの間にあるため、その面では快適に作業を進められる。」
「最も重要なのは空力。特にエンジンに関しては変更ができないため、それが最大の焦点となる。セットアップに関しては変更可能であり、例えばスイングアームや足回りなどは、年間を通して調整が可能。重要なのは空力であり、初戦で1つのホモロゲーションを取得しなければいけない。」
「全22戦を通して最も有利があると考えるものを選ぶ。オプションは複数あり、全てを組み合わせることは不可能。あるオプションの旋回性能と別のオプションの安定性を両立させることは不可能だから、22戦を通してどれが一番良いと思うかを優先順位付けして、決定する必要がある。デバイスは昨年使ったものと同じ。」
2025年型対2026年型
「このバイクは昨年のものよりも良い感触があるけど、一歩一歩進んでいかなければいけない。いつものことながら、ここで得たものは、あそこで失うもの。」
1年前との比較
「昨年も今年もテストに満足。そう言うのは、マレーシアでは、もちろんトップに立ちたいし、最高のペースで走りたいけど、ここに戻って来るのは10月。どうなるか見てみよう。今はしっかり回復することに努める。タイでは5日後にグランプリが始まることから、より重要なテストになる。」
スプリントシミュレーション
「評価は10点満点中6点。アレックス・マルケスとペッコ・バグナイアがものすごく速いことは分かっていた。3ヶ月前はかっ飛んでいて、今日も最も速かった。僕たちは4番手、5番手あたり。改善を続け、仕事を続けなければいけない。」
0からのスタート
「僕より速いライダーは3~4人ほどいる。マレーシアで最速になれなかったのは、今回が初めてではないから、仕事を続けなければいけない。ハッキリしているのは、経験から学んだことは、状況は年々変化し、競争は激化していくため、自分自身を再発明する手段を知らなければいけない。昨年のようになるとは思わない。昨年のように多くの優勝を挙げられるとも思わない。毎年ゼロからのスタート。」
3日間のテストで計145ラップを周回して総合4番手に進出したマルク・マルケスは、クアラルンプール市内で開催されるシーズンローチンに出席。その後、スペインに帰国し、2月21日からのオフィシャルテスト、2月27日からの開幕戦タイGPに向けてフィジカルコンディションを強化する。