『HOT HEADLINES』~1ポイント差の攻防

アプリリア・レーシングの両雄、マルコ・ベッツェッキ対ホルヘ・マルティンのタイトル争いを中心に初表彰台を獲得した小椋藍、過去2度の優勝を挙げたフランチェスコ・バグナイアとファビオ・クアルタラロ、昨年の勝者アレックス・マルケスらが上位進出を狙う

世界で最もエキサイティングなスポーツ『MotoGP™』は、町全体が芸術に満ち溢れ、豊かな歴史と現代文化が混ざり合う国際的な観光都市バルセロナ近郊に位置する、世界で最も近代的なサーキットの1つであるバルセロナ-カタルーニャ・サーキット第6戦カタルーニャGPを開催。

先週末に伝統の舞台ルマンのブガッティ・サーキットで開催された第5戦フランスで歴史的な表彰台独占を初めて達成したアプリリアを中心の週末が展開される。

MotoGP™ Fan Fest

シーズン6戦目は、バルセロナの中央広場であるカタルーニャ広場で開催されるファンイベント『MotoGP™ Fan Fest』で始まり、ホルヘ・マルティンジョアン・ミルアレックス・リンスペドロ・アコスタアレックス・マルケスら16人のローカルライダーたちがファンと交流のために集結。

さらなる歴史に向けて

開幕からチャンピオンシップをリードするアプリリアは、10年間の活動休止を経て、2015年に復帰してから211戦目となった第5戦フランスGPで初めて表彰台独占の偉業を成し遂げ、コンストラクター部門で総合1位、チーム部門でアプリリア・レーシングが総合1位、トラックハウス・チームが総合2位、ライダー部門でマルコ・ベッツェッキが総合1位、ホルヘ・マルティンが総合2位、小椋藍が総合5位、ラウール・フェルナンデェスが総合6位に進出。

Aprilia Racing, Trackhouse MotoGP™ Team, Michelin® Grand Prix of France
Aprilia Racing, Trackhouse MotoGP™ Team, Michelin® Grand Prix of France

バルセロナ-カタルーニャ・サーキットは、2023年に初めてティソ・スプリントで優勝、初めてダブルウィンを達成、初めてワンツーフィニッシュを成し遂げるなど、過去の成績から他のトラックと比較して、アプリリア機が好結果を残してきたが、マルコ・ベッツェッキはプレミアクラスに昇格した2022年から転倒、12位、11位、昨年12番グリッドから連続転倒と好結果を残してない。

一方で、ホルヘ・マルティンはプレミアクラス1年目の2021年から14位、2位、3位。2024年には第6戦カタルーニャGPで4位と2位、最終戦ソリダリティGPで連続3位を獲得してタイトル獲得に成功。昨年は転倒と10位だった。

Jorge Martin, Marco Bezzecchi, Aprilia Racing, Michelin® Grand Prix of France
Jorge Martin, Marco Bezzecchi, Aprilia Racing, Michelin® Grand Prix of France

次に目指すのは日本人7人目の優勝

第3戦アメリカGPで初表彰台を目前にリタイアを強いられた小椋藍だったが、プレミアクラス23戦目となった第5戦フランスGPで3位。日本人ライダーとして、2012年11月の最終戦バレンシアGPで2位を獲得した中須賀克之以来14年ぶりとなる表彰台。

ドライコンディションでは2006年6月の第8戦TTアッセンで2位を獲得した中野真矢以来20年ぶりとなる表彰台、ルマンでは2002年5月の第4戦フランスGPで2位を獲得した宇川徹以来24年ぶりとなる表彰台、日本製以外のバイク(アプリリア機)を駆ける日本人としては1999年7月の第8戦イギリスGPで3位を獲得した原田哲也以来27年ぶりの表彰台、2014年に始まったアジア・タレント・カップの出身者として初めて表彰台を獲得。

Ai Ogura, Trackhouse MotoGP™ Team, Michelin® Grand Prix of France
Ai Ogura, Trackhouse MotoGP™ Team, Michelin® Grand Prix of France

ポールリカールで開催された1973年4月の開幕戦フランスGPで日本人ライダーとして初めてトップ3入りを果たした金谷秀夫以来53年ぶり、18人目の表彰台獲得者となり、次は金谷秀夫片山敬済岡田忠之阿部典史宇川徹玉田誠に続く7人目の優勝を目指し、今週末は中量級のタイトルを獲得した2年前に優勝、プレミアクラス1年目に8番グリッドから9位と6位に進出したバルセロナ-カタルーニャ・サーキットに挑戦する。

覇権奪回を目指すドゥカティ

アプリリア勢の前に惜敗したドゥカティ勢は、右肩と右足の手術を受けたマルク・マルケスが欠場するが、第2戦ブラジルGPから4戦連続のトップ4入りを果たし、総合3位に浮上したファビオ・ディ・ジャンアントニオ、2025年にカタルーニャGPとソリダリティGPでポールポジションから優勝を挙げ、第3戦アメリカGPからティソ・スプリントで3戦連続の2位を獲得したフランチェスコ・バグナイア、1年前にポールポジションから優勝を挙げたアレックス・マルケスがアプリリア勢の一角を崩すだけでなく、優勝、表彰台を目指す。

Francesco Bagnaia, Ducati Lenovo Team, Michelin® Grand Prix of France
Francesco Bagnaia, Ducati Lenovo Team, Michelin® Grand Prix of France

トップガンが地元で復帰

開幕から孤軍奮闘してきたペドロ・アコスタだったが、エネア・バスティアニーニは3戦連続のシングルフィニッシュを果たし、ブラッド・ビンダーもリザルトに反映されていないが、パフォーマンスが向上。

左肩を手術したことから3戦に欠場したマーベリック・ビニャーレスがホームグランプリで復帰。メディカルチェックで出走許可を得れば、フリープラクティス1で回復具合を確認する。

上位進出の期待高まるホンダ勢

ホンダ勢の中では、期待されているリザルトをまだ残していないが、最も高いパフォーマンスを見せているジョアン・ミルはルマンで見せたトップ5争いを再現させ、ルカ・マリーニヨハン・ザルコはシングルフィニッシュだけでなく、トップ5争いに加わり、ディオゴ・モレイラは3戦ぶりのポイント圏内入りを目指す。

Johann Zarco, CASTROL Honda LCR, Michelin® Grand Prix of France
Johann Zarco, CASTROL Honda LCR, Michelin® Grand Prix of France

さらなる飛躍を目指すヤマハ勢

ヤマハ勢の最高位に位置するファビオ・クアルタラロは、ホームグランプリとなった前戦でティソ・スプリント5位、グランプリレース6位。今季のベストパフォーマンスで『V4』プロジェクトのベストリザルトを獲得。

さらにアレックス・リンストプラク・ラズガトリオグルジャック・ミラーがグランプリレースで今季の最高位に進出して、今季初めて4人が揃ってポイント圏内に進出。

今週末はファビオ・クアルタラロがプレミアクラス1年目の2019年に初表彰台、2020年と2022年に優勝、昨年9月に2番グリッドからティソ・スプリントで自己最高位となる2位を獲得したトラックで電子制御の改善を続け、トプラク・ラズガトリオグルはスーパーバイク世界選手権の参戦で2020年から5年間の参戦経験があり、2025年はレース1、スーパーポールレース、レース2で連続優勝したトラックでさらなる飛躍を目指す。

Fabio Quartararo, Monster Energy Yamaha MotoGP™ Team, Michelin® Grand Prix of France
Fabio Quartararo, Monster Energy Yamaha MotoGP™ Team, Michelin® Grand Prix of France

ヤマハは『V4』プロジェクトを加速させるためにテストライダーのアウグスト・フェルナンデェスを招集。第4戦スペインGPに続く2度目のワイルドカードを利用して、オフィシャルテストを視野に入れ、実戦でテストプログラムを継続する。

オフィシャルテスト

プレミアクラスは当地に延滞。月曜日に2026シーズン5度目のオフィシャルテストが開催され、ミシュランからのタイヤ供給は今回が最後となることから、次戦以降に向けて非常に重要なテストとなり、火曜日には当地で中量級がオフィシャルテストを実施する。

天気予報

金曜日は14時頃から雨が予報され、土曜日と日曜日は曇り、最高気温18度、最低気温11度。月曜日と火曜日は晴れの予報。

Moto2™

前戦で2戦連続の2位、今季4度の表彰台を獲得したポイントリーダーのマヌエル・ゴンザレスは昨年4位だった当地でポイント差の拡大を目指すが、今季初優勝を挙げた総合2位イサン・グエバラ、総合3位セナ・アギウス、総合4位チェレスティーノ・ヴィエッティらが優勝表彰台を狙い、ポイント差の挽回に挑む。

Izan Guevara, BLU CRU Pramac Yamaha Moto2™, Michelin® Grand Prix of France
Izan Guevara, BLU CRU Pramac Yamaha Moto2™, Michelin® Grand Prix of France

注目は前戦の直前にトレーニングアクシデントが原因で右肩を負傷したが、4戦連続のトップ5入りを果たした総合5位ダビド・アロンソ、今季初表彰台を獲得した総合6位イバン・オルトラ、昨年ポールポジションから中量級初優勝を挙げた総合7位ダニエル・オルガド、1年前に代役参戦ながら初表彰台を獲得した総合8位ダニエル・ムニョス。パフォーマンスが向上してきたアロンソ・ロペスバーリー・バルトゥス佐々木歩夢らの走りにも関心が高まる。

第3戦アメリカGPで負傷したアンヘル・ピケラスの代役には、第4戦スペインGPからマルコス・ラミレスが起用されていたが、同じ週末にレギュラー参戦するスーパースポーツ世界選手権がチェコのオートドローム・モストで開催されることから、昨年の欧州選手権で総合2位を獲得したウナイ・オラードレを指名。前戦の転倒で右手の薬指を骨折したホルヘ・ナバーロの代役には、欧州選手権で総合5位に進出したチャビ・スルトゥサが指名された。

Moto3™

前戦フランスGPで2戦連続3度目の優勝、開幕戦タイGPから5戦連続のトップ2入りを果たしたポイントリーダーのマキシモ・キレスは昨年12位だったサーキットでポイントアドバンテージの拡大を目指し、2戦連続の2位で総合2位に浮上したアドリアン・フェルナンデェスを筆頭に、総合3位アルバロ・カルペ、総合4位バレンティン・ペローネらが挑戦。

Maximo Quiles, CFMOTO Gaviota Aspar Team, Michelin® Grand Prix of France
Maximo Quiles, CFMOTO Gaviota Aspar Team, Michelin® Grand Prix of France

注目は、負傷から復帰してからパフォーマンスが徐々に向上する総合8位ダビド・アルマンサと総合13位ダビド・ムニョス、1年ぶりに表彰台を獲得した総合11位マッテオ・ベルテッレ

毎年コンマ数秒のグループ争いが繰り広げられることから、ジュニアGP™世界選手権の参戦で当地を熟知する総合5位ヴァダ・プラタラ、総合6位マルコ・モレリ、総合9位ブライアン・ウリアルテらがサプライズを巻き起こしかもしれない。

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