世界で最もエキサイティングなスポーツ『MotoGP™』は、今週末にオーバーシーズの初戦となる第16戦日本GPを激しい減速と加速が繰り返されるストップ・アンド・ゴーが特徴な右回りトラック、モビリティリゾートもてぎで開催。11月末までの9週間で2連戦、3戦連戦、2連戦の7戦が実施され、まさに熾烈なタイトル争いの佳境を迎える。
三つ巴のタイトル争い
レッドブルリンク-シュピールベルクで開催された第15戦オーストリアGPの週末にティソ・スプリントで1位、グランプリレースで2位を獲得し、32ポイントを加算してポイントリーダーに再浮上したホルヘ・マルティンは1年前にティソ・スプリントのスタート直後に転倒を喫し、右鎖骨を骨折したが、2023年連続優勝、2024年4位と2位を獲得したモビリティリゾートもてぎでのオーバーシーズ初戦で好発進を決めて、ライバルたちとのアドバンテージを広げたいところ。
2戦連続の2連戦でポイントリーダーに飛び出したマルク・マルケスだったが、第15戦オーストリアGPでは2位と5位。12ポイント差の総合2位に後退したが、2014年、2016年、2018年、そして2025年にタイトルを獲得、そして2023年から7位と3位、連続3位、連続2位を獲得した右回りトラックで12ポイント差の挽回を目指す。
連続3位を獲得した総合3位マルコ・ベッツェッキは、1年目にティソ・スプリントでチームメイトの転倒に巻き込まれたが、グランプリレースでもてぎ最高位となる4位に進出。9年前の2017年にキャリア初の表彰台を獲得したトラックで42ポイント差から1戦で逆転が可能な37ポイント差以内まで接近したいところ。
タイトル争いに生き残れるか重要な局面
残り7戦224ポイントのタイトル争い。72ポイント差の総合4位ペドロ・アコスタ、76ポイント差の総合5位ファビオ・ディ・ジャンアントニオ、84ポイント差の総合6位小椋藍にとって第16戦日本GPと第17戦インドネシアGPの2連戦はタイトル争いに残れるか、それとも離脱するか、重要な局面を迎える。
第15戦オーストリアGPで初優勝を挙げたペドロ・アコスタは、KTMでのサイクルを閉じることができ、精神的に開放された状態で日本に乗り込むだけでなく、2024年にポールポジション、2025年にティソ・スプリントで3位を獲得した以上のパフォーマンスを披露。カレンダーの中でレッドブルリンク-シュピールベルクと似たような特徴を持つモビリティリゾートもてぎでどのようなパフォーマンスを披露するのか、リザルトを獲得するのか、注目が集まる。
第10戦オランダGPで初優勝を挙げた小椋藍にとっては、まさに凱旋のホームグランプリ。中量級時代の2022年に優勝、2023年と2024年に2位、プレミアクラス1年目の2025年はティソ・スプリントでポイント圏内の9位で完走したが、2週間前の第14戦サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニGPで転倒した際に負傷した右手の状態から欠場を余儀なくしたが、2026年は開幕戦タイGPを除いて、全てのグランプリで1年前のリザルトを大幅に更新。高いパフォーマンスを見せていたことから、週末最も注目される主役の1人。
シーズン9人目の勝者が誕生するか?
15戦が終了した時点で、ホルヘ・マルティン1勝、マルク・マルケス5勝、マルコ・ベッツェッキ4勝、アレックス・マルケス1勝、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ1勝、小椋藍1勝、ラウール・フェルナンデェス1勝、ペドロ・アコスタ1勝を挙げたことから、ライダーランキングでトップ8の8人全員が優勝。残り7戦で2016年に記録された歴代の年間最多記録の9人に並び、追い越す可能性があり、次に誰が優勝を挙げるのか注目。
同時に、小椋藍とペドロ・アコスタが初優勝を挙げたことから、グリッドに並ぶ22人のレギュラーライダーのうち、未勝利はルカ・マリーニと今季から参戦するディオゴ・モレイラ、トプラク・ラズガトリオグルの3人だけとなった。
起死回生を図る
150ポイント差の総合9位フランチェスコ・バグナイアは、第5戦フランスGPでポールポジション、第6戦カタルーニャGPから4戦連続の3位を獲得。復調の兆しを見えていたが、後半戦に入ってからは厳しい週末が続いていたが、2023年に連続表彰台、2024年と2025年に連続優勝を挙げ、強さを誇示したハードブレーキングを多用するモビリティリゾートもてぎで息を吹き返し、もし、1年ぶりに優勝を挙げれば、年間9人目の勝者となり、表彰台ランキングで9位ウェイン・レイニーの64回に並び、イタリアに通算300勝目をもたらすことになる。
もてぎ初見参
スーパーバイク世界選手権出身のトプラク・ラズガトリオグルはモビリティリゾートもてぎ初出走。技術規則が大幅に変更される来季を視野に今季から参戦していることから、セッション毎に学習を積み上げていく。
日本で復帰か?
サマーブレイク中に受けた精密検査の結果、左肩に小さな筋断裂が見つかったことから、回復に専念するため、第12戦イギリスGPから4戦に欠場していたマーベリック・ビニャーレスは第15戦オーストリアGP後のタイヤテストに参加して回復具合を確認。第11戦ドイツGP以来5戦ぶりに復帰する場合には、開催前日の木曜日にメディカルチェックを受け、出走の許可が得られれば、第11戦ドイツGP以来82日ぶりにKTM機を走らせる。
代役参戦
第14戦サンマリノ&リミニ・リビエラGPのグランプリレースで体調不良が原因でリタイアを余儀なくされたジョアン・ミルは検査と回復が必要なことから、第15戦オーストリアGPに続き、第16戦日本GPと第17戦インドネシアGPを欠場。今週末は『Moto2™』時代の2023年に『Moto2™』で全てのセッションで1番手に進出した後に優勝を挙げたソムキアット・チャントラが代役に抜擢され、昨年11月の最終戦バレンシアGP以来11か月ぶりにホンダ機に乗り込む。
最後のワイルドカード
来季からワイルドカードがなくなることから、今季がワイルドカードを使用する最後のシーズンとなり、ホンダの開発ライダー、中上貴晶は昨年に続きワイルドカード参戦。2週間前に急きょジョアン・ミルの代役として招集を受け、来季型『850cc』から今季型『1000cc』への乗り換えながら昨年9月の第17戦日本GP以来1年ぶりにグランプリに挑戦すると15位と13位。完走という代役の役割を果たしただけでなく、ワイルドカードに向けて、これ以上にない準備となった。
ラストラン
来季スーパーバイク世界選手権に転向するジャック・ミラーとブラッド・ビンダー、今季をもって二輪レースから引退するアレックス・リンス、シートを失ったマーベリック・ビニャーレスとフランコ・モルビデリは、現時点でモビリティリゾートもてぎでのラストグランプリ。日本のファンの前で最後の走りを見せる。
天気予報
初日の金曜日は晴れ時々曇り、降水確率40%。公式予選とティソ・スプリントの土曜日は2晴れ、降水確率20%。グランプリレースの日曜日は晴れのち雨、降水確率60%。3日間とも最高気温は24度。
Moto2™
ポイントリーダーのマヌエル・ゴンザレスは、前戦オーストリアGPで4位。13ポイントを加算すれば、総合2位イサン・グエバラは10戦ぶり2勝目を挙げたことから、2人のギャップは35.5ポイント。
2年前にモビリティリゾートもてぎでキャリア初優勝を挙げたマヌエル・ゴンザレスがポイント差を広げられるか、イサン・グエバラが1戦で逆転が可能な25ポイント差以内まで接近できるかどうかが週末の焦点。
さらに、2027年プレミアクラスに昇格するイサン・グエバラ、ダビド・アロンソ、セナ・アギウス、ダニエル・オルガドの4人の走りに注目。
前戦で負傷したコリン・ベイヤー、アルベルト・フェランデス、アンヘル・ピケラスは復帰する場合、開催前日の木曜日にメディカルチェックを受ける。
Moto3™
週末最大の焦点はマッチポイント。残り7戦175ポイントのタイトル争いにおいて、ポイントリーダーのマキシモ・キレスが前戦オーストリアGPで9勝目を挙げたことから、総合2位アルバロ・カルペに対して5戦で逆転が不可能な131ポイント差、総合3位ダビド・アルマンサと総合4位ブライアン・ウリアルテには132ポイント差にアドバンテージを拡大。
1年前に3位表彰台を獲得したマキシモ・キレスがアルバロ・カルペに対して19ポイント以上、ダビド・アルマンサとブライアン・ウリアルテに18ポイント以上でゴールすれば、チャンピオンに輝く。