シーズンカウントダウン~契約満期となるライダーたちの行方

シーズンのオープニングレースまで10日。来季を保証したい契約満期となるレギュラーライダーのアクションを生中継とオンデマンドで提供。

チャンピオンシップ70年目を迎える18年シーズンは、ほぼ全員が今季末で契約満期となることから、来季参戦の保証、より戦闘力のマシンの入手、好条件の確保を目指し、開幕戦カタールGPから存在感をアピールして行く。

シーズン開幕前に契約を更新したのは、王者マルク・マルケスとホンダ・レーシング、総合3位のマーベリック・ビニャーレスとヤマハ発動機。19年から2年間の契約を更新し、シーズンに集中できる環境を整えた。

注目は、先月39歳の誕生日を迎えた総合5位のバレンティーノ・ロッシ。今年3度目のオフィシャルテスト期間中に、2年契約を希望すると共に、現役中は最高峰クラスに参戦するチームを所有しないことを宣言。

ドゥカティ・コルセのスポーティングディレクター、パオロ・チャバッティは、昨年から起用する総合2位アンドレア・ドビツィオーソと総合7位ホルヘ・ロレンソを継続起用する意向を説明したが、30歳のスペイン人ライダーに対しては、現在の契約内容から条件の変更を受け入れるかがカギとなり、両雄ともドゥカティからの継続を希望。

ドゥカティ・コルセは、ジュニアチームとして役割を果たすアルマ・プラマック・レーシングに貸し出す形で、直接契約を結ぶダニロ・ペトルッチ対して、6月末までに来季オフィシャルチームに昇格する条件があることから、オプションの施行はドビツィオーソとロレンソの契約次第となり、ジャック・ミラーに対しては、契約を更新する条件が含まれている。

その一方で、中量級総合5位のフランセスコ・バグナイアとの間で、19年からの2年契約を締結。既にアルマ・プラマック・レーシングにレンタルすることが決定している。

総合4位のダニ・ペドロサは、ホンダ・レーシングとの契約更新を希望すれば、総合9位のカル・クラッチローは、昨年6月にホンダ・レーシングとの間で19年からの2年契約に合意。LCR・ホンダから20年末までの継続参戦が決まっている。

スズキは、2年契約を締結したアンドレア・イアンノーネとアレックス・リンス、アプリリアは2年契約のアレイシ・エスパルガロと1年契約のスコット・レディング、KTMは2年契約のポル・エスパルガロとブラッドリー・スミスとの契約が満期となり、序盤の成績と他メーカーの契約が左右されるが、昨年12月、KTMのCEO最高経営責任者ステファン・ピエールは、エスパルガロ弟の継続起用、レッドブル・ルーキーズ・カップ初代王者で最高峰クラス1年目に総合6位を獲得したヨハン・ザルコの起用を示唆。

さらに、サテライトチームと提携関係を結び、中量級に起用するミゲール・オリベイラとブラッド・ビンダーを昇格させ、レッドブル・ルーキーズ・カップから軽量級と中量級を経由して、最高峰クラスに昇格させる中期計画を説明。そして、3月5日、テック3との間で19年からの3年契約を締結。ファクトリーマシンの供給を約束した。

ライダーの就任先と共に注目を集めるのは、インディペンデントチームの動向。チャンピオンシップのプロモーター、ドルナスポーツは、参戦メーカーとインディペンデントチームとの間で17年からの5年契約を締結した際に、ファクトリーチームに2台、系列のインディペンデントチームに2台、合計4台のバイクがグリッドに並ぶことを提案。

ヤマハ発動機は、テック3が20年間に渡るパートナーシップに終止符を打つことを決断したことから、サテライトチーム運営の有無、その形態を検討することになり、ホンダ・レーシングは、昨年6月にLCRへのサポートを2年延長。ドゥカティ・コルセは、プラマック・レーシングをジュニアチームとして支援を継続。

エストレージャ・ガリシア・0,0・マーク・VDSのチーム代表ミシェル・バルトレミーは、チーム発表会の際に、複数のメーカーと接触があり、遅くても5月にはパートナーを選択することを説明。アスパル・チームとアビンティア・レーシングは、バイクの供給を受けるドゥカティ・コルセとは、それぞれ1年契約。グレシーニ・レーシングは、アプリリア・レーシングとの協力関係が今季末で満期となる。

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