プレスカンファレンス~オール・オア・ナッシング

バレンシアGPの開幕を前日に控えた中、ミル、クアルタラロ、リンス、ビニャーレス、エスパルガロ弟、中上が共同会見に出席。

第14戦バレンシアGPプレスカンファレンスは12日、サーキット・リカルド・トルモのプレスカンファレンスルームで行われ、総合1位のジョアン・ミル、総合2位のファビオ・クアルタラロ、総合3位のアレックス・リンス、総合4位のマーベリック・ビニャーレス、総合7位のポル・エスパルガロ、総合8位の中上貴晶が出席した。

ジョアン・ミル
「正直なところ、最高の気分。最初のマッチポイントであることから、特別な週末。これは今シーズンに素晴らしい仕事をしたことを意味する。ポイントにおいて、グッドなアドバンテージがあるけど、まだ決定していないことは確か。バレンシアの2戦目でやるべきことが沢山ある。2週目だから多くのライダーたちはパフォーマンスが良くなるだろう。少しだけマージンがあるけど、どうなるか見てみよう。」

「確かに期待していなかった。今年の仕事だけでなく、過去数年間に渡る仕事の成果で、バイクはますます良くなる。昨年の仕事、そして、アレックスの2年間に渡る仕事という意味。戦闘力の高いバイクは、1年で完成しない。多大な努力、作業、そして献身を意味する。最終的に、僕の場合は、今年の最初にこのポテンシャルを予想していなかった。プレシーズンのテストでバイクのパフォーマンスを確認できたけど、このリザルトは非常に高い戦闘力と一貫性によるものだ。」

ファビオ・クアルタラロ
「厳しい時期を過ごしたけど、楽しまなければいけない。それが最も大切なこと。楽しむとき、全てがより簡単に戻って来る。ここ数戦は苦戦した。最高の考え方を持ち、日曜日について考えることが重要だと思う。勝利に向けてファイトするために、予選での改善が必要。ポルティマオまでタイトル争いを持ち込みたければ、これが唯一の解決策だ。」

「グリップは僕たちにとって重要なこと。予選で新品タイヤを装着するとき、全てが簡単になることを確認した。その最も良い例はアラゴン。週末を通じて苦しんでいたけど、新品タイヤに履き替えたら、2秒もラップタイムを伸ばすことができた。競争者たちはそれほど影響しないようだけど、グリップが重要。一貫性も重要。バイクが良いとき、勝利に向けてファイトするけど、オール・オア・ナッシングなんだ。全てのレースでファイトができるように、その中間のものを見つける必要がある。もしかしたら、常に勝つのではなく、いつもグッドなリザルトを獲得するために。一貫性、そして、毎戦そこにいるための良い手段を見つけることだと思う。スズキにはそれがある。それがトップになるためのカギだと思う。誰にとってストレンジな1年だったけど、来年に向けて学習するために今年を使用する必要がある。」

アレックス・リンス
「もしジョアンとのギャップを詰めたければ、唯一の手段は1位でフィニッシュすること。彼は今シーズン証明したように、非常に一貫していることから、どうなるか見てみよう。前回はレース終盤に少し苦しんだことから、セットアップの改善に取り組む。グレートなレースがしたい。」

「確かに過去の仕事は大きな意味があった。今は木から実を収穫しているようだ。これはとてもナイス。三冠を達成できたら、僕たちとスズキにとって、本当にナイスなこと。トライしよう。日本に行って、チームのみんなと一緒に祝福できるときを待ちたい。」

マーベリック・ビニャーレス
「最もポジティブだったことは、改善が必要なところに対して、多くの人たちから明確な回答があったこと。先週末にハッキリした。ウェットでは、沢山のことを確認できる。改善しなければいけなかったところに集中することが非常に重要で、全てがハッキリと理解できた。幾つかの方向性がある。チャンピオンシップは決着がつこうとしている。ジョアンは僅かなポイントが必要なだけ。勝つことは確実だろう。これからの僕たちの考え方は来季に向けた改善。この不規則を続けることはできない。」

「グリップがある週末は勝ち、翌週は苦戦してしまうことから、この分野の改善が重要。2つの異なるサーキットで2戦が残っていることから、改善に向けて良い機会となる。テストを実施するには最適で、グリップが高く、全てが良く機能するテストとは異なる。グリップがあるとき、僕たちヤマハを負かすことは難しいけど、グリップがないとき、他車よりも大きく苦しんでしまうことから、今週末は改善点を見つけることに集中することが必要。この2戦は幾つかの理由でグリップがないことから、集中力を維持し、懸命に作業に取り組むことが重要だ。」

「僕は長い間、逆境に直面してきた。僅か1戦で変えたいというのではなく、ものごとを理解しなければいけない。まだ正しいポイントが見つかっていない。僕たちは学ぶ必要がある。1日では見つからない。周回を重ねる必要がある。残念なことに、来年はエンジンを変更することができない。エンジンの変更は大きく役立つけど、改善がまだできる他の分野に取り組む必要がある。」

ポル・エスパルガロ
「目標はチャンピオンシップの終わりに、ホンダ入りの前にタカを倒すこと。正直なところ、2戦目に強いということを話しているのではない。ミサノの後で苦しんでいた。アラゴンではすごく苦しみ、2戦目には表彰台に近づいたけど、今回は状況が異なる。スズキの後方で限界だった。改善が必要。改善はそれほど大幅ではないけど、マージンはそれほど大きいと思わない。僕たちは総合7位。タカが直ぐ後ろに位置する。今週末、彼は非常に速いだろう。彼を倒し、チャンピオンシップで上昇できるか見てみよう。」

「勝利について、神経質になっていない。チェコでは、優勝に向けて走っていたけど、ヨハン・ザルコに押し出されてしまった。オーストリアでは、逃げているところで赤旗が提示されてしまい、スティリアでは、最終コーナーまでジャック・ミラーとファイトした。マッチポイントは沢山あったけど、幾つかの理由で優勝できなかった。確かに僕は優勝を望んでいる。それは100%だけど、チェコのように容易な機会はなかったと感じる。あのときは、セッティングやタイヤなど全てが機能していて、バイクの明確なアドバンテージがあった。オーストリアでもそうだった。先週末のバレンシアでは、スズキの後方で限界だった。勝てるという感触が一度もなかった。本当に限界だったから、彼らを抜く機会はなかった。そうは言ってもトライしよう。」

「KTMからホンダに移籍する選択は、シーズン前に決断を下した。それはグレートな機会だから。パドックの大きく人たちがあの機会を望むだろう。目の前に機会があったから、ノーと言うことはできなかった。最善な形で今年を終わらせたい。ベストライダーの横で来年を始めたい。ホンダのシャツを身に包んだ自分を鏡で見ることは喜びだろう。まずはベストリザルトで今年を上手く締め括り、来年に向けてどのように立ち向かうのか見てみたい。素早く適応できれば、望むような結果が直ぐに出るだろう。」

中上貴晶
「通常、バック・トゥ・バックのレースでは、翌週に幾つかの改善策が見つかることから、僕たちの戦略を変える必要はありません。フリー走行1でレースバイクから始め、コンディションとフィーリングを理解し、そこから、セッション毎に電子制御のセットアップに取り組みます。先週末はドライセッションが十分でなかったことから、タイヤの消耗に気をつけながら走り、残り5、6ラップはグリップが十分に残っていました。終盤は速かったです。これが今週末のキーポイントです。僕たちの最優先事項は完走することですが、目標は優勝、そして表彰台。2番目の優先事項はチャンピオンシップです。ポルを倒すことができれば、嬉しいですが、最初の優先事項は優勝に向けてトライすることです。」

「ヘレス1のスタートは悪かったです。2レース目に向けて変更が必要だと考えました。マルクはなぜだか分かりませんが、このバイクから最大のパフォーマンスを引き出す手段を見つけることができたので、『彼のデータをチェックしよう』と考えました。最初は彼がどうやって走ったのか理解することが難しかったですが、スタイルの変更が必要だと分かっていました。ステップ・バイ・ステップで取り組み、今でもデータをチェックし比較します。これが自分自身を改善させるキーポイントです。フィーリングとパフォーマンスを改善できると考えました。これがこのバイクで結果を向上させる手段だと分かりました。それが全てです。」

「まだ表彰台を獲得していませんが、昨年から、今シーズン中も含めて改善したと手応えがあります。足りないことが1つありますが、これがレース。決して諦めません。最後までファイトを続けます。」

VideoPass(ビデオパス)』では、第14戦バレンシアGPのフリー走行1から決勝レース後のプレスカンファレンスまで完全網羅の生中継で配信