スズキの信じられない一貫性は恐怖を与える

ピットレーンレポーターのサイモン・クラファーがオフィシャルテストを総括。

『500ccクラス』で優勝経験があり、『スーパーバイク世界選手権』の参戦経験があるニュージーランド出身のピットレーンレポーター、サイモン・クラファーがロサイル・インターナショナル・サーキットで開催されたオフィシャルテストを総括。第3章は、チャンピオンチームのチーム・スズキ・エクスターに焦点を当てる。

「スズキは、カタールでテストする多くの新しいパーツを準備しましたが、それら多くを識別することは容易ではありません。2022年型のエンジン、シャーシ、シャーシパーツ、エアロウイング、そして電子制御のテストを実施したことを確認しました。」

「昨年のチャンピオンシップを制したスズキの『DNA』は、あまり変わっていないというのが私の感触です。当然のことです。例えば、昨年と同じように、ファウストラップの華やかさと魅力はそれほどありません。ミルはその分野で小さな前進を果たしたように見えたと発言しました。予選で確認できるでしょう。」

「全体的にスズキは本当に重要なことである基礎を築いていると感じます。レース、そして、チャンピオンシップにチャレンジしますが、緒戦で上手く行かないと思うという意味ではありません。オフィシャルテストの翌日にレースが実施された場合、比喩的に言えば、スズキの表彰台獲得に金銭を賭けていたでしょう。しかし、レースは開催されず、誰もが改善の時間があります。」

「ここまでのところ、スズキは新品タイヤを装着した早い段階でベストスピードを見せていないかもしれませんが、ある程度の周回を重ねると、非常に戦闘力が高いように見えます。それは昨年同様に、スズキが多くの周回を重ねてピットレーンに戻って来ると、同じような周回を重ねた彼らの対戦相手より、リアタイヤのコンディションが良いです。」

「スタートはどうでしょうか?スズキはリアのスタートディバイスを装着せず、フロントのスタートディバイスしか稼働させない唯一のメーカーです。それでも、ミルとリンス、そしてシルバンのスタート練習は非常に良く、大変一貫していました。」

「だからこそ、スズキのライダーたちが中盤までフロントグループを維持できれば、最終的には、表彰台、または優勝の可能性を含めて、脅威になると信じます。」

「スズキと彼らのライダーたちは、1ラップ目からチェッカーフラッグが振り下ろされるまで、信じられないほどの一貫性があり、その事実だけで、どんな相手に対しても十分な恐怖を与えます。」

73年目を迎えるチャンピオンシップのオープニングラウンド、開幕戦カタールGPは、今週末の3月26日に初日、28日に決勝レースが開催。サイモン・クラファーがピットレーンレポーターを務める国際中継は、3クラスの全戦全セッションを完全網羅の生中継で配信。

Suzuki Ecstar 2021 launch
Suzuki Ecstar 2021 launch
Suzuki Ecstar 2021 launch
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最先端の多視点観戦、マルチスクリーンを提供する『VideoPass(ビデオパス)』では、開幕戦カタールGPから3クラス全戦全セッションを最終戦まで完全網羅の生中継で配信