決勝レース:勇敢な決断を下したブラッド・ビンダーが今季初優勝

バイクを交換したバグナイアとマルティンが表彰台。クアルタラロ7位、中上13位

第11戦オーストリアGP決勝レース(周回数:28ラップ)は15日、レッドブルリンクで行われ、10番グリッドのブラッド・ビンダーが6番手走行中に前を走る5人が25ラップ目の終わりにピットレーンに進入しウェットタイヤを装着したバイクに乗り換えたが、最後までスリックタイヤで走り続けることを決断。後続とのアドバンテージを維持しKTMのホームレースで今季初優勝、昨年8月の第4戦チェコGP以来2勝目を挙げ、総合8位から6位に浮上した。

気温31度、路面温度41度。ドライレースが宣言されたが、オープニングラップから断続的に雨が降る中、3番グリッドのフランチェスコ・バグナイアは2番手走行中の25ラップ目の終わりにバイクを乗り換えることを決断すると、最終ラップに8人を抜いて12.991秒差の2位でチェッカーを受け、7戦ぶり4度目の表彰台を獲得。

ポールポジションのホルヘ・マルティンは、3番手走行中の25ラップ目の終わりにバイクを乗り換え、最終ラップに8人を抜いて14.570秒差の3位。2戦連続3度目の表彰台を獲得すれば、7番グリッドのジョアン・ミルも25ラップ目の終わりにバイクを乗り換え、15.623秒差の4位。

ウォームアップ走行で1番時計を刻んだ2番グリッドのファビオ・クアルタラロは、25ラップ目の終わりにバイクを交換して7位。20番グリッドのカル・クラッチローは17位完走。

5番グリッドのマルク・マルケスは、1番手に飛び出した25ラップ目の終わりにバイク交換を決断。10番手走行中の27ラップ目1コーナーで週末2度目、今季12度目の転倒を喫したがレースに復帰して15位。

最後までスリックタイヤで走行
17番グリッドのルカ・マリーニと16番グリッドのイケル・レクオナは、バイクを交換しないことを決断して自己最高位となる5位と6位。18番グリッドのバレンティーノ・ロッシは今季の最高位となる8位。14番グリッドのアレックス・マルケスと8番グリッドのアレイシ・エスパルガロは9位と10位。19番グリッドのダニロ・ペトルッチは12位。

12番グリッドの中上貴晶は、バイクを交換せずに28.603秒差の13位。

勝負を賭けてバイク交換を決断
6番グリッドのジャック・ミラーは、8番手走行中の23ラップ目の終わりに誰よりも早くバイク交換を決断して11位。13番グリッドのアレックス・リンスもミラーと同じタイミングでバイクを交換して14位。

11番グリッドのポル・エスパルガロは27ラップ目にバイクを交換して16位。

3人がリタイア
4番グリッドのヨハン・ザルコは、5番手走行中の18ラップ目にウォームアップ走行と同じ9コーナーで週末2度目、今季9度目の転倒を喫し、第3戦ポルトガルGP以来2度目の転倒リタイア。

9番グリッドのミゲール・オリベイラは、8番手走行中の23ラップ目1コーナーで今季6度目の転倒を喫して2戦連続3度目のリタイア。15番グリッドのエネア・バスティアニーニは、カウルが外れたことからリタイア。

チャンピオンシップ
ポイントリーダーのクアルタラロが9ポイントを加算。総合2位のザルコは40ポイント差から47ポイント差の総合4位に後退。バグナイアとミルが47ポイント差に接近した。

次戦のイギリスGPは、2年ぶりの開催となるシルバーストンで8月27日に初日、29日に決勝レースが行われる。

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