『#MatchPoint』~ファビオ・クアルタラロがタイトル獲得に挑む

年間6勝目を挙げれば、バグナイアの結果に左右されず、フランス人として初タイトル獲得

第16戦エミリア・ロマーニャGPは、ミサノ・ワールド・サーキット-マルコ・シモンチェリで10月22日に初日、24日に決勝レースを開催。前戦アメリカズGPで2位、2戦連続10度目の表彰台を獲得したポイントリーダーのファビオ・クアルタラロは、1ヶ月前に当地で開催された第14戦サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニGPで3番グリッドからコンマ3秒差の2位を獲得。タイトル獲得に向けて、初のマッチポイントを迎える。

可能性に賭けるフランチェスコ・バグナイア
総合2位のフランチェスコ・バグナイアは、前戦で3戦連続のポールポジションから3戦連続7度目の表彰台を獲得したが、クアルタラロとのギャップが48ポイント差から52ポイント差に拡大。残り3戦75ポイントのタイトル争いにおいて、50ポイント以上のギャップが維持された場合、タイトル争いに終止符が打たれることから、前回に続く地元優勝を挙げ、第17戦アルガルヴェGPに逆転の可能性を持ち越したいところ。

ドゥカティはバグナイアをサポート
地元ミサノでのタイトル獲得を阻止したいドゥカティは、開発作業だけでなく、総合力でバグナイアをサポートする目的でテストライダーのミケーレ・ピロをワイルドカードとして招集。総合4位に浮上したジャック・ミラー、右前腕の手術から順調に回復する総合5位のヨハン・ザルコ、前戦で5位に進出した総合11位のホルヘ・マルティン、1ヶ月前に初表彰台を獲得した総合13位のエネア・バスティアニーニ、当地でのオフィシャルテストをきっかけに戦闘力が高まった総合20位のルカ・マリーニがクアルタラロに挑戦。

シーズン9人目の勝者を狙うスズキの両雄
総合3位のジョアン・ミルは、ポイントリーダーとのギャップが79ポイント差に広がったことから、タイトル連覇の可能性を失ったが、27ポイント差の総合2位を視野に昨年11月の第13戦ヨーロッパGP以来となる優勝を目指し、総合12位のアレックス・リンスは当地で開催されたオフィシャルテストで好感触を得たライドハイトデバイスを活用し、昨年10月の第11戦アラゴンGP以来となる優勝を狙う。

KTM、狙うは今季5度目の表彰台
総合6位のブラッド・ビンダーは、後半戦に入ってから6戦連続のシングルフィニッシュ。前回は17番グリッドから9位まで挽回すれば、総合10位のミゲール・オリベイラは、21番グリッドから20位と低迷したが、2日間のオフィシャルテストで若干戦闘力を取り戻し、前戦では18番グリッドから11位まで挽回。総合18位のイケル・レクオナと総合19位のダニロ・ペトルッチは、初日だけのテスト参加だったが、レースを反省するテストプログラムに取り組んでいた。

マーベリック・ビニャーレスが復帰
総合8位のアレイシ・エスパルガロは、前戦の週末に5度の転倒を喫し、今季2度目の転倒リタイア、4度目のリタイアを強いられたが、オフィシャルテストでは総合2番手に進出。総合9位のマーベリック・ビニャーレスは、前戦に参戦するためにダラスに到着したが、従弟デアン・ベルタ・ビニャーレスの死去により、レースに参戦する精神状態でなかったことから欠場を決断したが、今週末は参戦を予定。アプリリア2戦目となった前回は21秒差の13位まで接近した後、オフィシャルテストでは総合9番手に浮上し、着実にアプリリア機に適応していることを証明。第10戦スティリアGPでトラック上に横転したバイクに激突した際に右足の踵を骨折したロレンソォ・サバドーリがワイルドカードとして参戦。

ホンダ、今季初の全4機トップ10入り目指す
サーキット・オブ・ジ・アメリカズで7度目の優勝を挙げた総合8位のマルク・マルケスは、前回4位に進出した後、2日間のオフィシャルテストを利用してニューマシンのテストプログラムに集中したが、総合15位のポル・エスパルガロは7位だった後、新車の試乗を前に週末のアイデアを試す機会があり、総合3番手に浮上。好感触を掴めば、総合16位のアレックス・マルケスは、オフィシャルテストと前戦を利用してシャーシの比較テストを実施。

総合14位の中上貴晶は、13番グリッドから18秒差の10位だった後、2日間のテストを利用して徹底的にセットアップを見直す機会となり、総合5番手に進出。テストで好感触を得たフェアリングを前戦から導入した。

バレンティーノ・ロッシ、ミサノでのラストレース
総合17位のフランコ・モルビデリにとって、前戦はフィジカル的に厳しいレースとなったが、ホームグランプリを前に左膝を休息させ、リハビリプログラムを続ける時間を得れば、復帰2戦でポイント圏内に進出した総合26位のアンドレア・ドビツィオーソは、2戦目でポイント圏内に進出。42秒差の21位だった前回の結果を大きく向上させたいところ。

4戦ぶり7度目のポイント圏内に進出した総合21位のバレンティーノ・ロッシは、現役引退まで残り3戦。前回の17位だった後、予定を変更して、2日間オフィシャルテストに参加し、地元ミサノでのラストレースに向けて準備を進めていた。

シーズン14戦目の『MotoGP™クラス』決勝レースは、10月24日現地時間14時00分、日本時間21時00分スタート。『motogp.com』ではフリー走行1から全セッションの生中継で配信。

タイムスケジュール
10月21日(木)
17時00分(24時00分):プレスカンファレンス
10月22日(金)
09時55分(16時55分): フリー走行1(45分間)
14時10分(21時10分): フリー走行2(45分間)
10月23日(土)
09時55分(16時55分): フリー走行3(45分間)
13時30分(20時30分): フリー走行4(30分間)
14時10分(21時10分): 公式予選1(15分間)
14時35分(22時35分): 公式予選2(15分間)
17時00分(24時00分):公式予選プレスカンファレンス
10月24日(日)
09時40分(16時40分): ウォームアップ走行(20分間)
14時00分(21時00分): 決勝レース(27ラップ)

過去の決勝レースリザルト
2021年サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニ-ドライコンディション
優勝:フランチェスコ・バグナイア(ドゥカティ)
2位:ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)+0.364秒差
3位:エネア・バスティアニー(ドゥカティ)+4.789秒差
2020年サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニ-ドライコンディション
優勝:フランコ・モルビデリ(ヤマハ)
2位:フランチェスコ・バグナイア(ドゥカティ)+2.217秒差
3位:ジョアン・ミル(スズキ)+2.290秒差
2020年エミリア・ロマーニャ&リビエラ・ディ・リミニ-ドライコンディション
優勝:マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)
2位:ジョアン・ミル(スズキ)+2.425秒差
3位:ポル・エスパルガロ(KTM)+4.528秒差
2019年-ドライコンディション
優勝:マルク・マルケス(ホンダ)
2位:ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)+0.903秒差
3位:マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)+1.636秒差
2018年-ドライコンディション
優勝:アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)
2位:マルク・マルケス(ホンダ)+2.822秒差
3位:カル・クラッチロー(ホンダ)+7.269秒差
2017年-ウェットコンディション
優勝:マルク・マルケス(ホンダ)
2位:ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)+1.192秒差
3位:アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)+11.706秒差
2016年-ドライコンディション
優勝:ダニ・ペドロサ(ホンダ)
2位:バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)+2.937秒差
3位:ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)+4.359秒差

 

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