スーパーファイル・トラックハウス・チームのラウール・フェルナンデェスは、第12戦イギリスGPのティソ・スプリントで4ラップ目に転倒。第2戦ブラジルGPの12位、第5戦フランスの転倒に続き、今季3度目の0ポイントに終わったが、グランプリレースは1列目2番グリッドからホールショットを決め、一気に後続を引き離してレースの主導権を握ると、2番手とのアドバンテージをコントロールしながらタイヤとガソリンのマネジメントに集中。
戦略が功を奏して、昨年10月の第19戦オーストラリアGP以来今季初優勝を挙げ、シルバーストンで2013年から異なる12人目の勝者に輝いた。
「確かに改善の余地は沢山あったけど、失うものも多かった。昨日の転倒の後、今朝は何度も繰り返し、腹が立つときは、それを上手くポジティブなエネルギーに変換しようと言ってきた。朝のウォームアップ走行では、レースでミスを犯さないように、バイクの上でうっ憤を晴らした。」
「ミディアムタイヤを履いた満タンの状態で、1分57秒という非常に速いタイムで3ラップを走り、そこで限界が見えた。あのラップタイムで3ラップを走ることは可能だったけど、終盤で苦しむだろうと感じた。僅かな余裕しかなかった。自分たちの強みと弱みを見極めるよりも、いかにマネジメントするか、それが鍵だったと思う。それに体格のせいで、燃料を少し多く消費したと思う。タイム差を見て、それからはタイヤだけでなく、燃料も考えて、全てをコントロールしなければならなかった。」
「ホルヘ・マルティンがマルコ・ベッツェッキを抜いて2番手に浮上したのを見て、再びプッシュして1分58秒7を刻み、ギャップを広げた。ものすごく嬉しい。週末を通して良い仕事をした。昨日はミスを犯してしまい、転ぶべきではなかったから、チームに感謝したい。その悔しさをポジティブなエネルギーに変換することができた。」
レースマネジメント
「流れている日や週末は全てがスムーズに運ぶ。金曜日からタイヤと燃料以外は何も変えなかった。昨日のミスはハッキリしていた。転倒よりもスタートの悪さが大きかった。とにかく、スタートダッシュを決め、冷静さを保つことが重要だった。ミシュランタイヤの場合、最初のラップでタイヤ温度が急上昇すると、最後の数ラップに影響が出てしまう。確かにプッシュしたけど、リアタイヤではなく、フロントタイヤを使った。」
「それからは、タイヤと燃料のマネジメントに集中。マルコ・ベッツェッキとの差をコントロールした。ホルヘ・マルティンが2番手に浮上し、タイムをコンマ5も縮めたのを見て、『よし、プッシュしよう。まだ余裕がある』と自分に言い聞かせ、4.2秒差を取り戻し、それからは、フィニッシュに向けて、スムーズに走らせるためにマップを調整し始めた。完璧だった。」
「子供の頃から夢見てきたような勝利を収めたけど、まだ自分がそれを成し遂げたという実感が湧かない。側近の3レースはとてもポジティブ。この調子で、走ることを本当に楽しんでいる。それはかけがえのないものだ。」
タイトル争い
「まだ争いに残っている?ホルヘ・マルティンとマルコ・ベッツェッキから大きく離されている。この立場にいるのは久しぶりだけど、ホルヘは2年前のチャンピオン。マルコは1年前に総合3位。それにマルク・マルケスがいる。彼らと戦うのは非常に難しい。僕がしたいのは楽しむこと。」
「今日のようなレースができればそうする。表彰台争いができれば挑戦する。そして何よりも、自分が本当に戦えると自信を持つためには、まだ精神的な壁を乗り越えなければならない。」
「数字が不可能と示すまでは、週末に優勝を目指し、できるだけ多くのポイントを稼げるようにトライするけど、最後までタイトル争いができるとは思っていない。昨日のようなミスを犯しては、チャンピオンシップを考えるなら、あのようなミスはチャンスを逃すことになる。」
ポイントリーダーから2戦で逆転が可能な56ポイント差の総合6位に位置するラウール・フェルナンデェスは3週間後、1年前に13番グリッドから連続10位だったモーターランド・アラゴンに挑戦。まずは、15ポイント差の総合5位ファビオ・ディ・ジャンアントニオに挑む。