第19戦マレーシアGP~頂上対決!

フランチェスコ・バグナイアが最初のマッチポイントでタイトルを決めるか、ファビオ・クアルタラロが首位の座を奪回するか、両雄の対決に注目

第19戦マレーシアGPは今週末、セパン・インターナショナル・サーキットで10月21日(金)に初日、22日(土)に公式予選、23日(日)に決勝レースを開催。現地時間15時00分、日本時間16時00分に決勝レースがスタートする。

『#MatchPointPecco』
前戦オーストラリアGPで2戦連続の3位、2戦連続9度目の表彰台を獲得したフランチェスコ・バグナイアは、プレミアクラス65戦目で初めてポイントリーダーに浮上。2戦連続4度目の転倒リタイアを喫した第10戦ドイツGPが終了した時点で、ポイントリーダーから91ポイント差の総合6位に位置していたが、8戦で怒涛の4連勝を含む7度の表彰台を獲得し152ポイント(平均19ポイント)を稼ぎ、残り2戦50ポイントのタイトル争いにおいて、軽量級4年目の2016年にKTM勢とホンダ勢を引き離して独走優勝、中量級2年目の2018年に3位を獲得してチャンピオンに輝き、最高峰クラス1年目の2019年に30秒差の12位、今年2月のオフィシャルテストで総合6番手だった当地に乗り込み、キャリア2度目のチャンピオンを目指す。

「諦めない。残されていることは1つ、勝つだけ」
今季3度目の転倒リタイア、2戦連続4度目の0ポイントで終わったファビオ・クアルタラロは、欧州ラウンドの緒戦となった第5戦ポルトガルGPから堅守していたポイントリーダーの座から転落。14ポイント差の総合2位に後退したが、プレミアクラス1年目の2019年に12.8秒差の7位、今年2月のオフィシャルテストで総合7番手だったマレーシアで第10戦ドイツGP以来9戦ぶりの優勝、最低でもライバルの前でフィニッシュして、ポイント差を少しでも縮めたいところ。

総合3位アレイシ・エスパルガロは27ポイント差。最終戦バレンシアGPまで逆転の可能性を残すには、第3戦アルゼンチンGP以来となる優勝を挙げ、フランチェスコ・バグナイアの結果を待つしかない。

上位進出を狙うドゥカティ勢
42ポイント差。数字上、逆転の可能性が残している総合4位エネア・バスティアニーニは、2月のオフィシャルテストで総合1位に進出。5勝目を狙いに行き、総合5位ジャック・ミラーは、今季3度目の転倒リタイア、今季5度目の0ポイントによりタイトル獲得の可能性が消滅したが、5年間所属したドゥカティから離脱する前に優勝、表彰台を狙い、レース展開次第では、チームメイトをサポートする。

3度目のポールポジションからコンマ8秒差の7位だった総合9位ホルヘ・マルティン、第7戦イタリアGP以降安定して1桁台に進出する総合12位ルカ・マリーニ、新人王を獲得したマルコ・ベツェッキは優勝、表彰台を虎視眈々と狙う。

2年ぶりに優勝を挙げた総合11位アレックス・リンスと1年ぶりに表彰台を獲得した総合13位マルク・マルケスは上位進出を目指し、16番グリッドから10位まで挽回した総合6位ブラッド・ビンダーと24番グリッドからロングラップペナルティを消化した後に12位まで巻き返した総合10位ミゲール・オリベイラは、当地KTM最高位の10位以上だけでなく、天候次第では再び優勝を狙う。

ウェットコンディション
水曜日の時点で降水確率は金曜日24%、土曜日50%、日曜日55%。土曜日は14時、日曜日は13時から雨が予報され、最低気温は25時、最高気温は32度。

過去のリザルト
2019年

優勝: マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)
2位: マルク・マルケス(ホンダ)
3位: アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)
2018年
優勝: マルク・マルケス(ホンダ)
2位: アレックス・リンス(スズキ)
3位: ヨハン・ザルコ(ヤマハ)
2017年
優勝: アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)
2位: ホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)
3位: ヨハン・ザルコ(ヤマハ)
2016年
優勝: アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)
2位: バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)
3位: ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)
2015年
優勝: ダニ・ペドロサ(ホンダ)
2位: ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)
3位: バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)

『Moto2™クラス』~小椋藍対アウグスト・フェルナンデェス
フィリップアイランド・サーキットで初日から上位陣に離されていた小椋藍だったが、粘り強い走りで2戦連続の11位。貴重な5ポイントを加算すれば、アウグスト・フェルナンデェスは3番手走行中に痛恨の転倒。

第13戦オーストリアGP以来総合1位に再浮上した小椋藍は、『アジア・タレント・カップ』に参戦していた2015年と2016年に当地でのレース経験があり、2年目の最終戦マレーシア大会では2番グリッドから決勝レース1で4位、タイトル獲得のチャンスとなった決勝レース2ではトップ走行中に転倒リタイアを喫し、優勝を挙げたソムキアット・チャントラから5ポイント差の総合2位。軽量級1年目の2019年は優勝争いを展開してコンマ8秒差の4位に進出すれば、アウグスト・フェルナンデェスは2017年12位、2018年転倒リタイア、2019年11位。

2人が所属するイデミツ・ホンダ・チーム・アジアとレッドブル・KTM・アジョは、チーム部門のタイトル争いを展開中。

前戦優勝を挙げた総合8位アロンソ・ロペスと2位を獲得した総合5位ペドロ・アコスタは、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを争うが、前軽量級王者アコスタは、レース展開次第ではチームメイトをサポートすることを前戦後に宣言。

前戦で左脚の大腿骨を骨折したホルヘ・ナバーロ、右手の小指を負傷したシモーネ・コルシ、左手首を骨折したゾンタ・ファン・デン・グールベルクは欠場する。

過去のリザルト
2019年

優勝: ブラッド・ビンダー(KTM)
2位: アレックス・マルケス(カレックス)
3位: トーマス・ルティ(カレックス)
2018年
優勝: ルカ・マリーニ(カレックス)
2位: ミゲール・オリベイラ(KTM)
3位: フランチェスコ・バグナイア(カレックス)
2017年
優勝: ミゲール・オリベイラ(KTM)
2位: ブラッド・ビンダー(KTM)
3位: フランコ・モルビデリ(カレックス)

『Moto3™クラス』~注目は総合2位と新人王争い
前戦でポイントリーダーのイサン・グエバラが『Moto3™クラス』で8人目となる年間6勝目を挙げてチャンピオンに輝いたことから、注目はセルジオ・ガルシアデニス・フォッジャ佐々木歩夢の3人による総合2位争いとディオゴ・モレイラダニエル・オルガドダビド・ムニョスの新人王争い。

初めてチーム部門を制したガスガス・アスパル・チームは、セルジオ・ガルシアの総合2位獲得に向けて支援するだけでなく、ガスガスのコンストラクター部門初制覇に挑む。

過去、当地で優勝を挙げた日本人ライダーは、上田昇(1994年/1998年)、東雅雄(1999年)、宇井陽一(2001年)の3人。佐々木歩夢鈴木竜生が21年ぶりとなる優勝を目指す。

『ジュニアGP™世界選手権』で総合4位に進出する20歳のマレーシア人ライダー、シャリフディン・アズマンがワイルドカードとして参戦する。

過去のリザルト
2019年
優勝: ロレンソォ・ダッラ・ポルタ(ホンダ)
2位: セルジオ・ガルシア(ホンダ)
3位: ジャウメ・マシア(KTM)
2018年
優勝: ホルヘ・マルティン(ホンダ)
2位: ロレンソォ・ダッラ・ポルタ(ホンダ)
3位: エネア・バスティアニーニ(ホンダ)
2017年
優勝: ジョアン・ミル(ホンダ)
2位: ホルヘ・マルティン(ホンダ)
3位: エネア・バスティアニーニ(ホンダ)

ライブ中継配信
オフィシャルウェブでは、開催前日のプレスカンファレンスから3クラスの決勝レースまで完全網羅の生中継配信。各セッション後には、いつでも、どこでも、観たいときの視聴が可能な見逃し配信のオンデマンドを提供。

 

最先端の多視点観戦、マルチスクリーンを提供する『VideoPass(ビデオパス)』では、第19戦マレーシアGPと最終戦バレンシアGPまでの全セッション、全レースを完全網羅の生中継で配信。時差で生中継を見逃しても、オンデマンドを利用すれば、いつでも、どこでも、観たいときの視聴が可能