News

新たな無線通信システムをテスト

安全面の向上を目的としたプロジェクトの新たな段階が始まり、オフィシャルテスト中に2つのシステムを検証

チャンピオンシップの商業権を所有するドルナスポーツは2日、ヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで開催されたプレミアクラスのオフィシャルテストで無線通信システムをテストしたと発表。

昨年9月、ミサノ・ワールド・サーキット-マルコ・シモンチェリで開催されたオフィシャルテストの際に、ライダーとの無線通信を確立することを目的とした長期プロジェクトを開始。

今回、新たな段階として、2つのシステムを準備。1つは、ライダーが使用する耳栓の周りを回るもの、もう1つは直接耳に挿入するもの。快適さ、ノイズ、実行可能性、及び誤りやすさが最も重要であり、多くの異なるライダーがフィードバックを提供した。

現段階では、プロジェクトは一方向システムを介して、ライダーに送信する前に、録音されたメッセージを使用して、レースコントロールとトラック上のライダーとの間のコミュニケーションをさらに改善することに重点を置いている。

潜在的な危険や状況の変化に関する、より多くの情報をより迅速に取得することで、ライダーの安全性をさらに高めることが可能となる。

カルロス・エスペレータ(ドルナスポーツ/チーフスポーティングオフィサー)

「我々はライダー、チームと非常に緊密に連携しており、レースコントロールからのライダーとのコミュニケーションは、ここ数年の優先事項でした。2020年、ライダーたちはコース上で何が起こっているのかを知り、雨またはインシデントについて警告を受ける旗の視認性について不満を抱いていたことから、ミサノでラジオテストを実施しましたが、彼らは最初のシステムにあまり満足しませんでした。それは、騒音のレベルにおいて不快感を覚えたからです。」

「そこで、昨年から全てのサーキットにLEDパネルの設置を義務付けることを決定しました。これは大変成功しています。ライダーは、大変満足しており、黄旗やフラッグ全般、レースやセッション中に彼らに情報を提供することに関して、我々は大きな進歩と発展を遂げたと思います。そのため、現在使用されているLEDパネルに大変満足しています。」

「それでも、ライダーがバイクを走らせているとき、ライダーをサポートし、コミュニケーションを取り続けることが重要でした。次の段階は、ラジオと音声通信のプロジェクトに再び取り組むことでした。四輪とは対照的に、バイクのヘルメットは、特に顔をしっかりと包み込み、四輪よりも騒音が高いことから、我々にとって挑戦的なものです。ライダーはバイクの上で大きく動きます。自由に動く必要があるため、はるかに挑戦的となります。レースコントロールから、バイクからではなく、ライダー自身とのコミュニケーションも必要となることから、我々が取り組まなければならないことがありますが、大変満足しています。」

「我々は2つのシステムを試しています。誰もが知るように、ライダーは騒音のために耳栓を着用することから、システムはそこに収まります。数人のライダーたちは、既にテストを実施し、快適さを感じているため、テスト中に事前に録音した無線メッセージを送信しました。」

「アイデアは、将来的に、システムにGPSマークを採用することです。黄旗が提示されているエリア、雨または滑りやすい路面に近づいている場合は、そのセクターに入る前に警告する必要があります。情報に関しても、いつ情報を伝えるかという点でも、非常に高度になるはずです。」

「他のシステムは、耳に直接収めますが、もう1つのシステムの方が優れていると考えます。」

「当面は安全関連のメッセージです。レースコントロールからライダーへの事前録音メッセージのみですが、数年後には多くの開発が可能になると思います。現時点では、一方通行のシステムであり、全てのライダーが原則として肯定的であることに同意しています。後の段階で、チームが同意すれば、ライダーからレースコントロール、またはチームからライダーへの無線を介した双方向通信に関して、システムに慣れてきたら、おそらく、将来的に可能になると思います。ライダーは、ライドハイトディバイスなどを装置されたバイクの上で既に多くの作業に取り組んでいることから、技術規則を確認することになりますが、決定的に次のシーズンに多くの革新がもたらされます。」

「クラッシュダイナミクスを研究し、ライダーにGPSシステムを搭載して、どのようにスライドし、最終的にどこに到達するかを確認し、安全性を向上させるために、さらに取り組むことも非常に興味深いことです。音声通信プロジェクトに関しては、安全性から始めているのはそのためです。その完全な導入は、様々な要因に依存し、2024年のシーズンスタート前になることはありませんが、ライダーが無線メッセージを聞いても安全であることに同意するときでもあります。」

「ソフトウェア側で多くの開発が進められているため、事前に決められた場所でのみメッセージを受信したい場合、それらのメッセージとセクターを準備することは、より困難になります。」

 

『いつでも、どこでも、観たいとき』に動画の視聴が可能な『ビデオパス&タイミングパス』なら、2023年シーズン全20戦を完全網羅の生中継配信