アプリリア・レーシングのマルコ・ベッツェッキは、第18戦インドネシアGPの公式予選で今季3度目のポールポジションを奪取。ティソ・スプリントはスタートで出遅れたが、逆転に成功して今季2勝目を挙げたが、グランプリレースはショートレースを再現するようにスタートでポジションを落とし、7番手から巻き返しを図ろうとした矢先の1ラップ目7コーナーで6番手に位置していた9番グリッドのマルク・マルケスに後方から追突。
2人はグラベル上で横転。マルコ・ベッツェッキは近郊の病院に搬送され、精密検査を受けた結果、骨折や胸郭の負傷などは確認されなかったが、マルク・マルケスはスペイン・マドリード市内の病院で精密検査を受けた結果、過去の怪我との関連性は否定され、重大な骨のズレもないことが確認されたが、右肩肩甲骨の烏口突起基部骨折と右肩の靭帯損傷を負っていることが判明。
骨折が臨床的に癒合するまで、安静にして固定するという保存的治療計画を選択したことから、第19戦オーストラリアGPと第20戦マレーシアGPを欠場することになった。
ドゥカティ・レノボ・チームのチームマネージャー、ダビデ・タルドッツィはグランプリレース後「マルコ・ベッツェッキは、あの瞬間まで素晴らしい週末を過ごしていた。最速であることを証明しましたが、もう少し考えて待つべきだったと思います。あまりにも急ぎすぎていました。」
「いつものことですが、レースは1ラップ目で決まるのではなく、27ラップ先まで考える必要があります。ミスを犯したと思いますが、彼はマルク・マルケスと我々に謝罪しました。2人がトラックに戻ることを望みます」と見解。
アプリリア・レーシングの最高経営責任者マッシモ・リボラは「週末を通じて、非常に印象的な走りを見せていたことは誰もが認めるところでした。セクター2では誰よりも非常に速かったです。もしかしたら、気を取られていたかもしれません。あの低速コーナーで自分がどれほど速く走っていたのかに気づいていなかったかもしれません。」
「別のポジションに位置していたら、あのようなことは起こらなかったでしょう。予想以上に悪いスタートを切ったことで、神経質になったかもしれません。できるだけ早く巻き返そうとしたのかもしれません。勝てるペースがあると感じたら、できるだけ早くそのペースを取り戻したいものですが、明らかにミスでした。」
「彼は我々とマルク・マルケス、特に彼に謝罪しました。2人が一刻も早くトラックに戻って来ることを願っています。彼らは話し合い、マルコはマルクに2度謝りました。病院に行く必要があり、幸いなことに、最新の報告によると、骨折はないとのこと。背中に酷い痛みがありますが、回復しそうです」と状況を説明。
マルコ・ベッツェッキは自身のソーシャルメディアを更新。「今日はミスを犯してしまい、残念なことにマルクを巻き込んでしまった。本当に申し訳ない。彼と彼のスタッフに謝罪したい。今は痛みや苦しみを癒す時。ごめんなさい」とメッセージを投稿した。
マルク・マルケスも「チャンピオンシップを祝う最高の手段ではないけど、これがレース。医師に診断してもらう。どうかマルコを恨まないで。誰もわざとやっているわけではないから」とインドネシアを発つ前にメッセージを配信した。