ドゥカティ勢に挑む地元KTM勢

レッドブルリンク-シュピールベルクでより良い世界に築くという取り組みを祝福する週末を開催

第11戦オーストリアGPは、今週末の8月16日から18日にレッドブルリンク-シュピールベルクで開催。8月17日に公式予選とショートレースのティソ・スプリント、18日に決勝レースが催行される。

レーシング・フォー・ザ・フューチャー

2週間前の第10戦イギリスGPは、チャンピオンシップ75周年を祝福する週末として、ヴァンテージスタイルで開催。今週末は、人、場所、そして地球にポジティブな影響を与え、世界をより良い場所にするための活動を祝福する週末として開催され、誰に対してもこのスポーツへの扉を開き、アクセス性を向上する活動である『Road to MotoGP™』のプログラムの1つである『Red Bull MotoGP™ Rookies Cup(レッドブル・ルーキーズ・カップ)』と持続可能な社会の実現に向け、脱炭素社会、循環経済への移行を促進する一連のテクノロジーソリューションを提供する『FIM Enel MotoE™ World Championship(MotoE™世界選手権』を併催として開催。

ドゥカティ

後半戦の緒戦でチャンピオンシップ通算100勝目(『MotoGP™』96勝+『125cc』4勝)に到達。同時に第4戦スペインGPから7戦連続の9勝目、7戦連続の表彰台独占、第8戦TTアッセンから4戦連続のトップ4独占、2戦連続3度目のトップ5独占を達成。

コンストラクター部門で4戦連続7度目のダブルウィンを達成したことから、アプリリアに対してポイント差を160に拡大。2020年から5年連続6度目のタイトル獲得に向けて、高得点を積み重ね、チーム部門では、ドゥカティ・レノボ・チームが4戦連続5度目となる最多ポイントを稼ぎ、昨年王者プリマ・プラマック・レーシングに128ポイント差、グレシーニ・レーシングに159ポイント差。タイトル奪回に向けてアドバンテージを拡大した。

タイトル争い

ティソ・スプリントと決勝レースで連続2位を獲得したホルヘ・マルティンは、ポイントリーダーの座を奪回。初タイトル獲得という目標に向けて、好発進を決め、プレミアクラス1年目の2021年に初優勝と3位、1年前に3位と7位だったレッドブルリンク-シュピールベルクでポイント差の拡大を目指す。

ショートレースでの転倒が影響して、3ポイント差の総合2位に後退したフランチェスコ・バグナイアだが、2年前に優勝、1年前にポールポジションから連続優勝。ポイントリーダーに返り咲くには絶好の舞台。

虎視眈々と主役の座を狙う

課題の予選で3番時計を刻んだ後、キャリアで初めてダブルウィンを達成したエネア・バスティアニーニが総合4位から3位に浮上。ポイントリーダーとのポイント差を49まで接近したことから、今週末でさらにギャップを詰めれば、十分にタイトル争いに加わる可能性が高い。

最悪の金曜日と評価し、ティソ・スプリントで転倒を喫したマルク・マルケスは、総合3位から4位に後退。キャリア未勝利の当地で2024年型を駆ける3人に挑戦する。

開催日程に復帰2016年から10戦中8勝を挙げたドゥカティと直接契約を締結した総合8位ファビオ・ディ・ジャンアントニオと総合12位フランコ・モルビデリは今季最初の表彰台、総合10位アレックス・マルケスと総合11位マルコ・ベツェッキは今季2度目の表彰台を目指す。

アプリリア

当地での最高位は2年前と1年前の6位。総合5位マーベリック・ビニャーレスと総合9位アレイシ・エスパルガロを中心にドゥカティ勢の一角を崩し、初のトップ5入り、そして初表彰台を狙うため、テストライダーのロレンソォ・サバドーリをワイルドカードとして招集。今季3度目の5人体制で臨む。

KTM

2020年と2021年に優勝を挙げたホームグランプリに挑むオーストリアのメーカーもテストライダーのポル・エスパルガロをワイルドカードとして招集。開発のプログラムの一環としてだけでなく、総合6位ペドロ・アコスタ、総合7位ブラッド・ビンダー、総合16位ジャック・ミラー、総合17位アウグスト・フェルナンデェスをサポートする。

ヤマハ

第8戦TTアッセンの決勝レースで転倒した際に右手首と右足を骨折したアレックス・リンスは、前戦の初日終了後に欠場を決断。復帰に向けて、開催前日にメディカルチェックを受ける予定。

ホンダ

後半戦緒戦に新型エンジンを中上貴晶に投入。今週末はジョアン・ミルルカ・マリーニヨハン・ザルコにも供給が予定され、中上が週末に収集したデータを参考に電子制御の調整を進めながら、新型エンジンのパフォーマンスを引き出す一方で、テストライダーのステファン・ブラドルを招集。今季4度目のワイルドカードで実戦での開発プログラムを続ける。

天気予報

月曜日の時点で、金曜日と土曜日の最高気温は30度。降水確率は15%以下だが、日曜日は16時ごろから雨が予報されていることから、決勝レース日の天候には要注意。

Moto2™

16番グリッドから4位でゴールしたポイントリーダーのセルジオ・ガルシアは、総合2位とのアドバンテージを7ポイント差から18ポイント差に広げたが、ポールポジションから14位だった総合2位小椋藍は、中量級に昇格した3年前からレッドブルリンク-シュピールベルクで2位、1位、3位。

ホームレースで今季初優勝を挙げたジェイク・ディクソンは総合10位から7位に浮上。2年前に3位、1年前に4位を獲得したトラックで上位陣とのギャップを詰めに行き、転倒で総合8位から11位に後退したソムキアット・チャントラは、2年前に2位、1年前に5位を当地で巻き返しを図る。

トレーニングアクシデントが原因で左手と左手首を骨折したことから3戦に欠場した総合25位デニス・オンジュは軽量級に参戦した昨年優勝を挙げたサーキットで復帰の見込み。

Moto3™

ポイントリーダーのダビド・アロンソは、今季7勝目をコンマ1秒差で逃したが、今季7度目の表彰台を獲得。総合2位イバン・オルトラは今季2勝目を挙げて58ポイント差から53ポイント差に接近したが、まだ2戦以上のギャップがあることから、昨年優勝争いを繰り広げた総合3位ダニエル・オルガド、総合4位コリン・ベイヤーとともに確実にポイントリーダーの前でゴールしたいところ。

トレーニングアクシデントが原因で鎖骨を骨折したことから、前戦を欠場した総合11位古里太陽と総合16位ルカ・ルネッタは、復帰に向けて開催前日にメディカルチェックを受ける予定。

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