ホンダ・レーシング・コーポレーションは8月29日、イデミツ・ホンダ・チーム・アジアから中量級に参戦中のソムキアット・チャントラが2025年からプレミクラスに参戦すると発表。イデミツ・ホンダ・LCRに所属することになった。
2014年に設立された大会『アジア・タレント・カップ』の開催初年度から参戦し、3年目の2016年にチャンピオンに輝いた25歳のタイ人ライダーは、『Moto3™ジュニア世界選手権』に2年間参戦した後、2019年からイデミツ・ホンダ・チーム・アジアに所属して中量級に参戦。キャリア51戦目となった4年目の第2戦インドネシアGPで、タイ人として初優勝を挙げ、昨年の第14戦日本GPでは全てのセッションでトップタイムを刻み、ポールポジションから優勝を挙げることに成功。
2018年にイデミツ・ホンダ・チーム・アジアからプレミアクラスに昇格し、テストライダーに就任することになった中上貴晶の後任に指名される形となり、イデミツ・アジア・タレント・カップとホンダ・チーム・アジアを通じて、トップカテゴリーで活躍するアジア人ライダーの育成を目指すホンダの育成プログラムが実を結んだ。
ソムキアット・チャントラ
「LCRに加入することができ、大変嬉しい。『MotoGP™』に参戦することは僕の夢であり、遂にそれが実現する。キャリアの初期のころから僕をサポートしてくれた全ての人たち、スポンサーに感謝したい。来シーズンに向けて、プレミアクラスで学び、最大限の力を発揮し、この新しい冒険を楽しむことに全力で取り組む。難しいけど、ベストを尽くそう。」
渡辺康治(ホンダ・レーシング代表取締役社長)
「ソムキアット・チャントラの『MotoGP™』昇格を発表できることを大変嬉しく思います。ホンダが長い間取り組んできた、アジアから世界で活躍できるライダーを送り出す活動が実を結び、今後も同じ地域でのモータースポーツの振興に大いに貢献できると考えています。プレミアクラスでさらに活躍し、多くの若者の目標るなるライダーに成長してくれることを願っています。」
ルーチョ・チェッキネロ(イデミツ・ホンダ・LCR)
「最初に過去7シーズンにわたって共に活動してきた中上貴晶に感謝したいと思います。ホンダでの次の章で最高の活躍をすることを祈っています。将来については、HRCと同じく、ソムキアット・チャントラのような素晴らしいアジアの才能を歓迎するときが来たと考えます。彼は最高のレベルでチャンスを得るに値すると考えているからです。『Moto2™』での数年間を通じて、彼は成長し、『MotoGP™』で強力なライダーになるための潜在能力とスキルを示しました。LCRとホンダは、この新しいプロジェクトの様々な段階で彼をサポートするために最善を尽くします。」