ヒートアップするタイトル争い

ホルヘ・マルティンとフランチェスコ・バグナイアのポイント差は20。小椋藍がタイトル獲得に挑戦

第18戦タイGPは、今週末の10月25日から27日にチャーン・インターナショナル・サーキットで開催。10月26日に公式予選とショートレースのティソ・スプリント、27日に決勝レースが催行される。

ホルヘ・マルティン対フランチェスコ・バグナイア

ポイントリーダーのホルヘ・マルティンは、先週末にフィリップアイランド・サーキットで開催された前戦オーストラリアGPのティソ・スプリントで4戦ぶり6勝目を挙げ、決勝レースで4戦連続11度目のトップ2、13度目の表彰台を獲得して32ポイントを加算。2年前に9位、1年前にポールポジションからダブルウィンを達成した当地でアドバンテージの拡大、そして2年連続のインディペンデントライダー部門の制覇を目指す。

総合2位フランチェスコ・バグナイアは、第16戦日本GPでダブルウィンを達成して21ポイント差から10ポイント差に接近したが、前戦は4位と3位。22ポイントしか稼げず、ギャップが20ポイント差に拡大。2年前に3位、1年前に6番グリッドから7位と2位だった右回りのトラックでどこまでギャップを詰められるのかがタイトル争いの焦点。

マルク・マルケス&エネア・バスティアニーニ

前戦で2位と優勝を挙げた総合3位マルク・マルケスは79ポイント差。3位と5位だった総合4位エネア・バスティアニーニは93ポイント差。残り3戦113ポイント差のタイトル争いにおいて、数字上では両者に逆転の可能性が残されているが、今週末が終了した時点で74ポイント差以内に接近できなければ、タイトル争いから脱落。

タイトル争い

ホルヘ・マルティンは、前戦で今季7度目のポールポジションを獲得したことから、年間のポールポジション獲得数を競うプライベートタイトル『Pole to Poles』のタイトルを制し、年間の予選最速者を決定する『BMW M Award』では、総合2位フランチェスコ・バグナイアに対して12ポイント差に拡大。

5年連続6度目のコンストラクター部門を制したドゥカティのファクトリーチーム、ドゥカティ・レノボ・チームは、チーム部門において、プリマ・プラマック・レーシングに対しアドバンテージを160ポイント差に広げたことから、2年ぶり4度目のタイトル獲得に王手。

1年前に史上初となるチーム部門とインディペンデントチーム部門を同時に制したプリマ・プラマック・レーシングは、インディペンデントチーム部門において、グレシーニ・レーシングに対しアドバンテージを105ポイント差に広げたことから、3年連続4度目のタイトル獲得に王手。

ペドロ・アコスタ医学的検査

前戦のティソ・スプリントでオールクラス最多となる24度目の転倒を喫した新人王ペドロ・アコスタは、左肩を負傷したことから決勝レースを欠場。開催前日の22日にメディカルチェックを受ける予定。

第15戦インドネシアGPで転倒した際に右手首を骨折したミゲール・オリベイラは、治療を続けていることから、アプリリアのテストライダー、ロレンソォ・サバドーリが第16戦日本GPから3戦連続の参戦となるが、前戦のティソ・スプリントで発生したクラッシュにより、破損したバイクの破片が左肘に激突したことから決勝レースをリタイア。抗炎症薬を服用し、左腕を休ませている。

天気予報

水曜日の時点で、金曜日と土曜日は降水確率10%未満の晴れ。最高気温32度、最低気温24度が予報され、日曜日は降水確率30%の晴れ。最高気温28度、最低気温23度。週末を通じて雨は降らない見通し。

Moto2™

ポイントリーダーの小椋藍は、フィリップアイランド・サーキットで自己最高位の4位。13ポイントを加算したことから、2位で総合2位に浮上したアロン・カネトに65ポイント差、優勝で総合3位に再浮上したフェルミン・アルデグエに66ポイント差、9位で総合4位に後退したセルジオ・ガルシアに対しては66ポイント差にアドバイスを拡大。

残り3戦75ポイントのタイトル争いにおいて、小椋藍が2年前に6位、1年前に5位だったトラックで6戦連続13度目のトップ5入りを果たせば、たとえライバルが優勝を挙げたとしても、タイトル獲得となる。

新人王争いは、セナ・アギウスディオゴ・モレイラデニス・オンジュの3人。コンストラクター部門は、2013年から12年連続のタイトルを目指すカレックスと初タイトルを狙うボスコスクロの争い。ポイント差は9。チーム部門は、初参戦のMTヘルメット-MSIがタイトル獲得に王手。

Moto3™

注目は、第16戦日本GPでチャンピオンに輝き、前戦で4戦連続11勝目を挙げ、1997年にバレンティーノ・ロッシが樹立した年間最多勝利数に並ぶことに成功したダビド・アロンソの記録更新。

オーストラリアでは、2017年にジョアン・ミルが樹立した年間最多ポイントを更新し、ホルヘ・マルティネス・アスパルが記録した最多勝利数の7位に並ぶ通算15勝を挙げたことから、どこまでポイントを伸ばし、どこまで優勝数を伸ばすのか関心が高まる。

個人タイトルでは、ダニエル・オルガドコリン・ベイヤーイバン・オルトラの総合2位争い。アンヘル・ピケラスルカ・ルネッタの新人王争い。

コンストラクター部門はCFモト、チーム部門はCFモト・ガビオタ・アスパル・チームがタイトル獲得に王手。

メディカル/代役

第15戦インドネシアGPで右脚を負傷したソムキアット・チャントラは、ホームグランプリの参戦に向けて治療とリハビリに専念。前戦で転倒した際に左鎖骨を骨折したチェレスティーノ・ヴィエッティ、高速コーナーで転倒したジャウメ・マシアと共にメディカルチェックを受ける予定。

第16戦日本GPで右足首を骨折したダニエル・ムニョスの代役は、前戦に続いて『Moto2™欧州選手権』に参戦するハリソン・ヴォイト。前戦で右手舟状骨を骨折したジョー・ロバーツの代役は『スーパーバイク世界選手権』と『Moto2™欧州選手権』に参戦するホルヘ・ナバーロ

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