アプリリア・レーシングのマルコ・ベッツェッキは、第18戦インドネシアGPの公式予選で2戦ぶり3度目のポールポジション、ティソ・スプリントで2戦ぶり2度目の優勝を挙げた後、グランプリレースはスタートでポジションを落とし、1ラップ目の7コーナーで前を走るマルク・マルケスに追突。
グラベル上で横転した後、ピットボックスに戻ったが、背中の痛みを訴え、胸郭(右側)を負傷した疑いがあることから、メディカルセンターを経由して近郊の病院に搬送され、コンピュータ断層撮影による検査を受けた結果、骨折がないことを確認。
その後、自身のソーシャルメディアを更新して「今日はミスを犯してしまい、残念なことにマルクを巻き込んでしまった。本当に申し訳ない。彼と彼のスタッフに謝罪したい。今は痛みや苦しみを癒す時。ごめんなさい」とメッセージを投稿。
イタリアに帰国した後、自身のブログを更新。「日曜日の転倒の後で、インドネシアの週末について語るのは難しい。あの瞬間までは全てが順調だったから。信じられないほどのペースでポールポジションを獲得し、土曜日のスプリントで勝つことができた。悪いスタートで8番手まで後退したものの、なんとか順位を上げ、最終ラップでフェルミンを追い抜いた。おそらく今シーズンでベストなスプリントだったかもしれない。」
「日曜日はやる気満々だった。優勝を争えるペースはあったけど、スタートが悪く、直ぐに集団に捕まってしまった。セクター2に到達。普段は本当に強いセクターだけど、もしかしたら、強すぎたのかもしれない。突然、目の前にマルクの後輪が見えて、ぶつかってしまった。 僕たちは2人ともコースアウト。彼は直ぐに転倒し、僕もその直後に転倒した。」
「酷いクラッシュだった。直ぐに彼の様子を見に行ったら、何かが折れていることに気づいた。謝った。僕のミスだった。レースではこういうことは起こり得ることだけど、残念なことに、今回は僕に起きた。精神的だけでなく、身体的にも大きな打撃を受けた。日本GPのスプリントで受けたダメージに加えて、さらにさらに大きな打撃となった。」
「フィリップアイランドまで2週間の回復期間がある。総合3位争いはまだ混戦だけど、この苦境を乗り越えることができれば、再び競争力を発揮できるはず。そして、今回の出来事から学び、成長して立ち直る意欲は100%ある。次に進もう」と改めてマルク・マルケスに謝罪。そして、精神的身体的なダメージから立ち直り、総合3位を獲得する意志を示した。