2025年シーズンは残り2戦。アジアツアーの4戦が終わり、世界で最もエキサイティングなスポーツは欧州に再上陸し、イベリア半島で最後の2連戦を実施。7度目の開催を迎えるアウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェで2連戦の初戦、第21戦ポルトガルGPが催行される。
チャンピオンシップ屈指の難関、エキサイティングなトラックでの注目は、マルコ・ベッツェッキ、フランチェスコ・バグナイア、ペドロ・アコスタの総合3位争い。
ライダー部門の総合1位(マルク・マルケス)、総合2位(アレックス・マルケス)、ルーキー・オブ・ザ・イヤー部門(フェルミン・アルデグエル)、インディペンデントライダー部門(アレックス・マルケス)、コンストラクター部門(ドゥカティ)、チーム部門(ドゥカティ・レノボ・チーム)、インディペンデントチーム部門(BK8・グレシーニ・レーシング)のタイトルが決定していることから、アプリリア機とKTM機を駆けるマルコ・ベッツェッキとペドロ・アコスタが3年連続のトップ3独占を狙うドゥカティの元王者フランチェスコ・バグナイアに競り勝つかどうかに関心が高まる。
ホームヒーローのラストラン
総合3位を争う3人に並び、週末に注目が集まるのは、当地で初開催された2020年に圧倒的な速さと強さを見せたミゲール・オリベイラ。来季スーパーバイク世界選手権に転向することから、最後の週末を迎える。
8人目の勝者が誕生するか?
第20戦マレーシアGPが終了した時点で、マルク・マルケス、フランチェスコ・バグナイア、アレックス・マルケス、ヨハン・ザルコ、マルコ・ベッツェッキ、フェルミン・アルデグエル、ラウール・フェルナンデェスの7人が優勝。
表彰台を獲得したペドロ・アコスタ、フランコ・モルビデリ、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ、エネア・バスティアニーニ、ジョアン・ミルが今季初優勝を挙げるかに注目。
優遇措置からの脱出
ホンダは第6戦フランスGPで優勝、第7戦イギリスGPで2位、第17戦日本GPと第20戦マレーシアGPで3位を獲得。残り2戦で19ポイント以上を加算すれば、コンセッションのランクが『D』からKTMとアプリリアと同等の『C』に昇格する。
負傷代役
現王者マルク・マルケスの代役は、スーパーバイク世界選手権で総合2位に進出したニコロ・ブレガ。ドゥカティがヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで実施したプライベートテストでミシュランタイヤを装着したドゥカティ機を初走行し、来年から始まる本格的なテストに向けて、残り2戦に参戦。
前王者ホルヘ・マルティンは欠場。テストライダーのロレンソォ・サバドーリが継続して出走することになり、マーベリック・ビニャーレスも欠場。テストライダーのポル・エスパルガロが継続参戦する。
気象状況
月曜日の時点で、金曜日から日曜日までの週末は最高気温20度、最低気温11度の晴れ。降水確率は5%未満のドライコンディションが予報されている。
Moto2™
残り2戦50ポイントのタイトル争い。前戦で今季7度目の表彰台を獲得して35ポイント差の総合3位に浮上したバーリー・バルトゥス、今季3勝目を挙げて41ポイント差の総合4位に浮上したジェイク・ディクソン、15位で1ポイントしか稼げず、総合3位から43ポイント差の総合5位に後退したアロン・カネトにも数字上は逆転の可能性が残されているが、実質上、タイトル争いは、ポイントリーダーに初めて飛び出したディオゴ・モレイラと総合2位マヌエル・ゴンザレスの一騎打ち。2人のギャップは9ポイント差。
昨年4月に当地で開催された際には、アロン・カネトが3番グリッドから優勝。マヌエル・ゴンザレスはキャリア初のポールポジションから2.6秒差の3位、ディオゴ・モレイラは17番グリッドから21.8秒差の18位だった。
新人王争いは、ダビド・アロンソに対して42ポイント差のダニエル・オルガドが王手。チーム部門争いは、リキモリ・ダイナボルト・インタクトGPに対して54ポイント差のファンティック・レーシングが王手。アロン・カネト&バーリー・バルトゥス対マヌエル・ゴンザレス&セナ・アギウスの対決も注目。
Moto3™
残り2戦の注目点は、総合2位アンヘル・ピケラスと総合3位マキシモ・キレスの総合2位争い。2人のギャップは14ポイント差。総合4位ダビド・ムニョスは欠場、総合5位ジョエル・ケルソは総合3位から54ポイント差。2人のトップ3入りは確定している。
新人王は、マキシモ・キレスとアルバロ・カルペの争い。2人のギャップは54ポイント差。
前戦でキャリア初優勝を挙げた古里太陽は今季5人目の優勝者となり、ジョエル・ケルソ、アルバロ・カルペ、アドリアン・フェルナンデェス、山中琉聖、バレンティン・ペローネ、ダビド・アルマンサ、ルカ・ルネッタ、グイド・ピニらがキャリア初優勝を挙げ、6人目の優勝者になるか注目が集まる。