ライダー市場~22枠中15人が決定

残り7枠。ヤマハが直接契約を結ぶ3人に誰を指名するのかが注目

プレミアクラスは、チャンピオンシップ77年目のシーズンとなる来季も11チームが参戦を計画。各チームは2人のレギュラーライダーを起用することから、22のシートが準備され、7月26日の時点で15人の起用が発表された。

メーカー/チームから起用が発表されたライダー

DUCATI

フランチェスコ・バグナイア

タイトルを獲得した中量級2年目2018年のシーズンが始まる前にドゥカティ・コルセとの間で最初の契約を締結。2019年から2年間サテライトチームのプラマック・レーシングにレンタルという形で所属した後、2021年からファクトリーチームに所属。タイトルを獲得した2022年のシーズン前に2024年末までの契約を結び、今シーズンも開幕直前の3月4日に2026年末まで契約期間を延長することに合意。

フェルミン・アルデグエ

レギュラー参戦2年目の終盤に4連勝を挙げて、中量級で総合3位を獲得した後、プレシーズン中にドゥカティ・コルセとの間で2年延長のオプションが加えられた2025年からの2年契約を締結し、タイトル争いに集中する目的で開幕戦後の3月18日に契約を発表。サテライトチームからプレミアクラスへの挑戦を始めるが、プリマ・プラマック・レーシングがヤマハとの提携に合意したことから、ドゥカティ・コルセと契約更新に向けて作業中のプルタミナ・エンデューロ・VR46、またはグレシーニ・レーシングに所属予定。

マルク・マルケス

2020年2月20日にHRCとの間で2021年から2024年までの4年契約を更新したが、2023年10月4日に2023年末に契約を終了することで合意。10月12日にグレシーニ・レーシングとの間で2024年末までの1年契約を結ぶと、ホンダ機からドゥカティ機への素早い乗り換えが評価され、6月5日にドゥカティ・コルセとの間で2025年から2年間ファクトリーチームに所属する契約を締結。

GRESINI RACING

アレックス・マルケス

グレシーニ・レーシングとアレックス・マルケスは2023年8月9日に契約期間を1年延長すると、7月1日には契約期間を2025年から2026年末まで延長することに合意。

グレシーニ・レーシングは、ドゥカティ・コルセとの間で2023年8月9日に契約期間を2025年末まで延長することに合意していたことから、マルケス弟はドゥカティ機を継続使用する。

KTM

ブラッド・ビンダー

レッドブル・ルーキーズ・カップ出身者として2015年に『KTM GP Academy』の一員としてレッドブル・KTM・アジョに加入すると、最初はサテライトチームからのプレミアクラス昇格が計画されていたが、ヨハン・ザルコの離脱が引き金となり、2020年からファクトリーチームのレッドブル・KTM・ファクトリー・レーシングに所属。2023年8月19日に契約期間を2026年末まで延長。

ペドロ・アコスタ

2020年にレッドブル・ルーキーズ・カップでタイトルを獲得した後、2021年から『KTM GP Academy』の一員としてレッドブル・KTM・アジョから参戦。2022年にKTMとの間で3年契約を締結し、契約3年目の2024年からプレミアクラスに参戦。6月1日に契約期間を2年延長しただけでなく、サテライトチームからファクトリーチームに昇格することで合意。

マーベリック・ビニャーレス

スズキ、ヤマハを経て、2020年9月にアプリリアと契約を結んで、シーズン途中の第13戦アラゴンGPから参戦。2022年5月に締結した2023年からの2年契約は2024年末で終了となることから、6月13日に4メーカー目となるKTMと複数年契約を結び、レッドブル・KTM・テック3からの参戦が決定。

エネア・バスティアニーニ

中量級のタイトルを獲得した2020年にドゥカティ・コルセとの間で契約を結び、2021年からプレミアクラスに参戦。2023年にファクトリーチームに昇格。6月13日にKTMとの間で複数年契約を締結し、2025年からレッドブル・KTM・テック3に加入する。

APRILIA

ホルヘ・マルティン

中量級時代に所属するKTMからプレミアクラスに昇格するオプションがあったが、ドゥカティ・コルセと契約を結び、2021年からサテライトチームのプラマック・レーシングに所属。2023年と2025年に希望していたファクトリーチームへの昇格を果たせなかったが、6月3日にアプリリアと合意し、ファクトリーチームからの参戦が決定。

マルコ・ベツェッキ

2020年から所属するVR46・レーシング・チームから2022年に中量級からプレミアクラスに昇格。2年目の前半戦で1年落ちのバイクを走らせながら2勝を含む4度の表彰台を獲得したことから、ドゥカティからプリマ・プラマック・レーシングに所属してファクトリーマシンを走らせる提示を受けたが、2023年8月30日に契約期間を2024年末まで延長。6月24日にアプリリアとの間で複数年契約を締結し、5年間所属したVR46からアプリリア・レーシングに移籍することを決断。

TRACKHOUSE RACING

ラウール・フェルナンデェス

2022年8月30日に締結したアプリリアとの2年契約は2024年末まで。7月23日に来季以降もアプリリアのサテライトチームとして活動を継続するトラックハウス・レーシングとの間で2025年からの2年契約に合意に至り、アプリリア機を継続使用。

YAMAHA

ファビオ・クアルタラロ

プレミアクラス2年目の2019年にヤマハのファクトリーサポートを受け、2020年からファクトリーチームに所属。2022年6月に2024年末までの契約を締結していたが、4月5日にヤマハ発動機との間で契約期間を2026年末まで延長することで合意。

HONDA

ヨハン・ザルコ

ドゥカティ・コルセとの間で2020年から毎年1年ごとの契約を結び、2024年もサテライトチームのプリマ・プラマック・レーシングから継続参戦する可能性があったが、2023年8月20日にHRC+LCRとの間で2025年末までの2年契約を締結。

ルカ・マリーニ

2023年9月7日にVR46・レーシング・チームとの間で2024年の参戦に関して契約期間を1年延長したが、11月27日に契約を解消し、HRCとの間で2025年末までの2年契約を締結。

ジョアン・ミル

2022年8月30日にHRCとの間で2年契約を締結し、ファクトリーチームのレプソル・ホンダ・チームから参戦。7月26日に契約期間を2026年末まで2年延長することで合意。

2025 MotoGP™ Line-Up
2025 MotoGP™ Line-Up

 

来季の所属先が未定なライダー

ジャック・ミラー

2022年6月9日に締結したKTMとの2年契約は2024年末まで。

ミゲール・オリベイラ

2022年8月30日に締結したアプリリアとの2年契約は2024年末まで。トラックハウス・レーシングをはじめ、複数のチームと交渉中であることを認めた一方で、チームプリンシパルのダビデ・ブリビオは現体制の維持が最優先であり、チームに初表彰台をもたらしたポルトガル人ライダーを起用する意向を何度も説明。アプリリア・レーシングの最高経営責任者マッシモ・リボラはファクトリーチームの体制を一新したこともあり、ライダーとしての能力だけでなく、バイク開発の観点からもミゲール・オリベイラを継続起用する重要性を強調。

アレックス・リンス

2023年8月2日に締結したヤマハ発動機との1年契約は2024年末まで。第8戦TTアッセンの週末にヤマハ発動機との間で交渉が始まったことを明言。

フランコ・モルビデリ

2023年9月18日に締結したドゥカティ・コルセ+プリマ・プラマック・レーシングとの1年契約は2024年末まで。第9戦ドイツGPの決勝レース後、「バレンティーノ・ロッシのために走ることは素晴らしい物語」と語り、プルタミナ・エンデューロ・VR46に移籍する可能性を匂わした。

中上貴晶

2023年9月19日に締結したHRCとの契約期間は2024年末まで。

アウグスト・フェルナンデェス

2023年10月6日にガスガス・ファクトリー・レーシング・テック3からの継続参戦を発表。契約延長のオプションが施行されたKTMとの契約は2024年末まで。第9戦ドイツGPの時点で、継続参戦する可能性が低く、2年前にタイトルを獲得した中量級に復帰する意思もないことから、スーパーバイク世界選手権に転向する可能性を示唆。

ファビオ・ディ・ジャンアントニオ

2023年11月27日に締結したプルタミナ・エンデューロ・VR46との1年契約は2024年末まで。第9戦ドイツGPの決勝レース後、来季の所属先に関して「決断を下した」と語り、近日中に発表されることを明かした。