アレイシ・エスパルガロのプロフィール

第6戦カタルーニャGPの開催前日にグランプリレースから引退することを発表したチャンピオンシップ最年長34歳スペイン人ライダーのキャリアを紹介

1989年7月30日生まれ(2024年開幕時の年齢は34歳)。出身地は、カタルーニャGPの開催地バルセロナ‐カタルーニャ・サーキット近郊のグラノリェース。4歳の時から父親と一緒にバイクに乗り始め、10歳の時からカタルーニャ州で開催されたエンデューロの大会に参加。2003年に2年目の『カタルーニャ選手権』を制し、2004年には2年目の『スペイン選手権』で最年少王者に輝く。

2005年、オランダ出身で世界的に有名なサッカー選手クラレンス・セードルフが結成したチーム、セードルフ・レーシングから2003年スペイン選手権王者アルバロ・バウティスタのチームメイトに指名され、フル参戦を開始。

2006年、ホンダ・BQRに移籍。『125cc』に参戦していたが、『250cc』のチームメイト、マルティン・カルデェナスが他チームに移籍したことから、チーム内昇格という形で、第8戦ダッチTTから『250cc』への参戦を開始。2007年はホンダ機からアプリリア機に乗り換え、2008年はロータス・アプリリアから参戦。

キャリアの転機となったのは2009年。参戦を予定していたカンペテーラ・レーシングがシーズンスタート前にエントリーを取り消したことから、シートを喪失したが、2010年から始まる『Moto2™』への参戦を目指していたプロモレーシングから開発ライダーに指名され、『スペイン選手権』に復帰。

アスパル・チームが母体となるバラトンリンク・チームから負傷代役として第7戦TTアッセンと第9戦ドイツGPに召集されると、自己最高位の4位と7位に進出。

そのパフォーマンスが評価され、プラマック・レーシングから代役として第12戦インディアナポリスGPと第13戦サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニGPに参戦する機会が提供され、『MotoGP™』で13位と11位に進出。ドゥカティからリザーブライダーに指名され、終盤2戦にはニッコロ・カネパの負傷代役として参戦。

2010年は、プラマック・レーシングから少年期時代から憧れていた宇井陽一のゼッケン41を選び、最高峰クラスへのレギュラー参戦を開始。

2011年は、ポンス・レーシングが母体となったポンス・HP・40から中量級に参戦すると、キャリア通算97戦目となったホームレースの第5戦カタルーニャGPで3位に入り、初表彰台を獲得。

2012年は、アスパル・チームが母体となったパワーエレクトロニクス・アスパルからCRTクレイミング・ルール・チームとして最高峰クラスに復帰すると、アプリリア製のCRT機を駆けて総合12位と11位に進出し、2年連続してカテゴリーの最高位を獲得。

2014年は、NGM・フォワード・レーシングに移籍。オープンオプション仕様のヤマハ機を走らせると、通算150戦目となった第8戦TTアッセンでキャリア初のポールポジションを獲得。プレミアクラス71戦目となったレインレースの第14戦アラゴンGPで自己最高位の2位を獲得。キャリア最高位となる総合7位に進出し、オープンオプションの最高位を獲得。

2015年は、2011年の最終戦以降休止していたスズキのファクトリーチーム、チーム・スズキ・エクスターに所属。1年目総合11位、2年目総合11位。

2017年は、アプリリア・レーシングが技術支援するアプリリア・レーシング・チーム・グレシーニから参戦。1年目総合15位、2年目総合17位、3年目総合14位、4年目総合17位。5年目の第12戦イギリスGPで3位を獲得して総合8位に浮上。

6年目の2022年は、キャリア通算284戦目、プレミアクラス200戦目となった第3戦アルゼンチンGPでキャリア初優勝。32歳と247日での初優勝は、トロイ・ベイリス(37歳217日)に続く史上最年長初優勝の2番目の記録となり、同時にアプリリアの『MotoGP™』初優勝をもたらす。その後、5度の3位を獲得して自己最高位となる総合4位に進出。第19戦マレーシアGPでは、史上6人目となる通算300戦目に到達。

2023年は、2022年5月26日に2年契約を延長したアプリリア・レーシングから継続参戦。第9戦イギリスGPと第11戦カタルーニャGPで優勝を挙げて総合6位。

フル参戦19年目、プレミアクラス13年連続14年目の2024年は、アプリリア・レーシングから継続参戦。

2024年5月23日、ホームレースとなる第6戦カタルーニャGP開催前日のプレスカンファレンスでシーズン終了時に現役からの引退を発表。

第5戦フランスGPが終了した時点でチャンピオンシップのオールクラスとプレミアクラスの出走数ランキングで4位に位置。負傷欠場がなければ、第8戦TTアッセンでオールクラスの単独3位となる329戦、第9戦ドイツGPでプレミアクラスの単独3位となる246戦に到達する。

第5戦フランスGP終了時の成績

出走数:326戦(現役最多/歴代4位)
優勝:3回
表彰台:11回
ポールポジション:5回