アプリリア・レーシングのマーベリック・ビニャーレスは、キャリア通算230戦目、プレミクラス163戦目、アプリリア所属63戦目となった4月の第3戦アメリカズGP決勝レースで2021年3月の開幕戦カタールGP以来72戦ぶりにトップでチェッカーフラッグを受け、キャリア通算26勝目、プレミクラス10勝目を達成した。
29歳のスペイン人ライダーは、プレミアクラス2年目、スズキのファクトリーチーム所属30戦目となった2016年9月の第12戦イギリスGPで初優勝を挙げると、2017年に移籍したヤマハのファクトリーチーム、モビスター・ヤマハからのデビュー戦となった3月の開幕戦カタールGPで優勝。
そして、今年4月の第3戦アメリカズGPで2002年に始まった『MotoGP™』で異なる3メーカー目のバイクを駆けて優勝を挙げた最初の1人となり、1949年に始まったプレミアクラスでは史上5人目となる歴史的な快挙を成し遂げた。
3メーカーのバイクを駆けて優勝を挙げた5人
マイク・ヘイルウッド: 37勝(ノートン1/MVアグスタ28/ホンダ8)
エディ・ローソン: 31勝(ヤマハ26/ホンダ4/カジバ1)
ランディ・マモラ: 13勝(スズキ5/ホンダ4/ヤマハ4)
ロリス・カピロッシ: 9勝(ヤマハ1/ホンダ1/ドゥカティ7)
マーベリック・ビニャーレス: 10勝(スズキ1/ヤマハ8/アプリリア1)
レッドブル・KTM・テック3からの挑戦
マーベリック・ビニャーレスは、6月13日にKTM・レーシングとの間で2025年からの複数年契約を締結。レッドブル・KTM・テック3に所属してKTM機を使用することから、来年から契約期間中に決勝レースで誰よりも早くフィニッシュラインを通過すれば、スズキ機、ヤマハ機、アプリリア機に次ぐ異なる4メーカー目のバイクでの優勝となり、チャンピオンシップ史上初の快挙となる。
マーベリック・ビニャーレスに続くのは?
2002年以降、異なるメーカーのバイクを駆けて優勝を挙げたのは、マックス・ビアッジ(ヤマハ/ホンダ)、バレンティーノ・ロッシ(ホンダ/ヤマハ)、ケーシー・ストーナー(ドゥカティ/ホンダ)、アンドレア・ドビツィオーソ(ホンダ/ドゥカティ)、ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ/ドゥカティ)、ジャック・ミラー(ホンダ/ドゥカティ)、アレックス・リンス(スズキ/ホンダ)。
ジャック・ミラーとアレックス・リンスは、第8戦TTアッセンからの残り13戦でマーベリック・ビニャーレスが達成した歴史的な記録に挑戦する。