ホルヘ・マルティンの将来は?

パーソナルマネージャーのアルベルト・バレラ、アプリリアのマッシモ・リボラ、ホンダ・HRC・カストロールのアルベルト・プーチがそれぞれの立場で状況を説明

アプリリア・レーシングホルヘ・マルティンの関係について、第10戦オランダGPの開催地TT・サーキット・アッセンを訪れたパーソナルマネージャーのアルベルト・バレラが国際中継のインタビューに応えたことが引き金となり、状況が進展。当事者の発言を時系列で記載。

5月22日

アプリリア・レーシングは複数のメディアが報じたホルヘ・マルティンとの契約に関してリリースを配信し、契約は2026年末まで有効であることを主張。

ホルヘ・マルティンとの契約は有効であり、両当事者の間で締結した契約満了時期(2026年末)まで、その契約を遵守しなければいけません。アプリリア・レーシングは、合意された期限と条件の範囲内で、契約を全面的に履行しており、今後もこれを遵守していきます。」

アプリリア・レーシングは、契約期間の変更について、両当事者の間で交渉が行われたことを否定し、契約期間は当初合意された通りであり、チームは直接関係のない事柄についてコメントを控えているが、他のチームが契約中のライダーに対して、いかなるオファーも控えることを期待する。いずれにせよ、そのような行為は正当ではない。」

5月29日

ホルヘ・マルティンアプリリアとの状況に関してソーシャルメディアを通じて声明を発表し、契約の1年目が終了した後、2年目を迎える前に契約を解除する条項を行使したと宣言。

「契約の違反は一切ない。契約を締結した時、アプリリアとの間で、特定な状況がない限り、2026年まで自分の将来を決定する権利を留保することに同意した。これは、当時アプリリアから提示された契約案を受け入れるために必須な条件だった。」

「契約で定められた期日に決断を下す必要性を考慮し、2026年シーズンに向けて、自らを解放する権利を行使することを決断。僕は常に敬意と明確さを持って、そしてプロアスリートとしての自分の将来を自分でコントロールするという唯一の意図を持って、この決断を下した。」

6月28日

ホルヘ・マルティンのパーソナルマネージャー、アルベルト・バレラはフリープラクティス2の際に国際中継のインタビューに応え、アプリリアとの契約に関して、契約条項にある権利を行使したことで、契約2年目となる2026年の契約が解除され、フリーエージェントになることを説明。

ホルヘ・マルティンは来年、2026年の契約が解除されていると言えます。我々にとっては非常に明確なこと。彼は契約書に記載される条項を履行し、契約に従っているのは明確です。」

「彼は完全にオープンで、(2026年に向けて他のメーカーと契約することは)いつでも可能です。今後何が起こるか様子を見ましょう。確かなことは、契約には条項があり、その条項を行使する権利があり、それを行使しました。」

「現時点で、第三者または第一者について話すことはできません。おそらく、他のオファーについて話し合い、理解するには、まだ適切な時期ではないからです。最初にすべきことは、ホルヘ・マルティンがその条項を行使する意思があるかどうかを確認することでした。彼はそれを行使し、声明を発表しました。我々は彼が自由になると信じています。彼の自由になる権利を守った瞬間から、他のメーカーと交渉できるようになります。ホンダについて聞かれたら、それは来年の選択肢の1つです。」

6月29日

ホルヘ・マルティンアプリリアとの契約が解除され、フリーエージェントとなる場合、移籍先の候補の1つとして挙げられるホンダ・HRC・カストロールのチームマネージャー、アルベルト・プーチはウォームアップ走行の際に国際中継のインタビューに応え、契約を締結していないと明言。

「先週と先々週も話した通り。我々は契約していません。ライダーは契約中です。ライダーとチーム、あるいはメーカーとの関係は、厳密に直接的なものです。当然、我々がそう言ったとき、ホルヘ・マルティンは選択肢の1つであり、我々と誰にとっても選択肢となります。契約が切れれば、彼はどんなブランドでも選べるかもしれないからです。しかし、今のところ、我々は何も動いていません。まだ状況を確認できていないからです。通常はライダーと話し合います。ですから、その時が来れば、もし来れば、我々は状況を確認することになりますが、今のところは、これ以上のことは何もないということしか言えません。」

「期限はありません。何をすべきかを明確にする必要がありますが、現時点では分かりません。ライダーの状況を把握する必要があるからです。待つことはできます。率直に言って、これはアプリリアホルヘ・マルティンの間の問題です。明確にしなければいけません。もし彼が契約から解除されれば、我々も理解できるでしょう。私が言えるのはそれだけです。我々はそれほど急いではいません。最終的な結論がどうなるか見てみましょう。」

チャンピオンシップの商業権を所有するドルナスポーツの最高経営責任者カルメロ・エスペレータは、(チームが指名するライダーの最終的決定機関である)セレクション委員会が紛争当事者同士の同意なしに、別のチームと契約しているライダーを指名するチームを承認しないと説明。

アプリリア・レーシングの最高経営責任者マッシモ・リボラはウォームアップ走行後、報道陣向けてのメディアスクラムを開き、5月22日の声明を主張すると同時に、アルベルト・バレラアルベルト・プーチカルメロ・エスペレータの発言に言及。

アルベルト・バレラカルメロ・エスペレータの声明を確認しました。アルベルト・プーチの声明は確認していませんが、数ヶ月前の声明では、ホンダは契約中のライダー、あるいは完全にフリーではないライダーを起用することは決してない、と発言していたことから、同じことを言ったかもしれませんが分かりません。昨日も言ったように、我々の立場は変わりません。」

「それは、ライダーは我々と契約を結んでいるということです。 そして、カルメロ・エスペレータが発言したように、ライダーが我々と契約を結んでいる場合、あるいは何らかの紛争が生じた場合、つまりアプリリアから自由でない場合、彼はどこにも行けません。」

「選択肢は2つしかありません。合意点を見つけ、真剣に話し合う必要があります。あるいは、裁判に行くことになります。我々はどちらの選択肢に対しても準備ができています。」

復帰に向けて本格的なトレーニングを始めているホルヘ・マルティンは、6月30日にバルセロナ市内の大学病院で精密検査を受け、回復具合を確認。その結果次第でプライベートテストと復帰するグランプリを判断する。

 

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