第13戦インドGPは今週末、ブッダ・インターナショナル・サーキットで9月22日(金)にプラクティス、23日(土)に公式予選と『Tissot Sprint(ティソ・スプリント)』、24日(日)に決勝レースを開催。
第11戦カタルーニャGP決勝レースの転倒が原因で満身創痍な状態でホームグランプリ、前戦サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニGPに挑んだフランチェスコ・バグナイアが連続3位で23ポイントを加算した後、オフィシャルテストをキャンセルして、体調の回復を務め、10週間で8戦、2連戦の緒戦、異国の地での初開催、未知のトラックにポイントリーダーとして乗り込む。
ホルヘ・マルティン
前戦で第7戦ドイツGPに続き今季2度目のダブルウィンを達成し、37ポイントを稼いだホルヘ・マルティンは、決勝レースの勝利数に関係なく、1戦で逆転が可能な36ポイント差に接近。翌日のオフィシャルテストでは、週末までの課題と終盤に向けた準備に取り組みながら2.3レースに相当する63ラップを周回して4番手。ライバルとは対照的に万全な体調で2連戦の緒戦を迎える。
マルコ・ベツェッキ
第11戦カタルーニャGPの転倒が影響して左手などを負傷したマルコ・ベツェッキだったが、連続2位を獲得。総合2位とのギャップが21ポイント差から29ポイント差に拡大したが、総合1位とは71ポイント差から65ポイント差に接近。負傷からの回復を目的に、オフィシャルテストをキャンセルした。
ルカ・マリーニ
オフィシャルテストを利用して、週末になかなか試すことが難しい異なるセッティングにトライして、3.2レースに相当する88ラップを周回したルカ・マリーニは、公式予選のタイムをコンマ5秒も更新して1番手に進出。確かな手応えを掴むと、オーバーシーズでプレミアクラス初優勝を狙うアレックス・マルケスとヨハン・ザルコも周回を重ねたが、ファビオ・ディ・ジャンアントニオはプラクティス2の転倒で左肩を痛めたことから、決勝レースは歯を食いしばって最後まで走り切ったが、オフィシャルテストは大事を取って欠場。回復具合に注視。
第11戦カタルーニャGPで左足首と左手を骨折したエネア・バスティアニーニは、2連戦を欠場予定。代役には、テストライダーのミケーレ・ピロが起用される見込み。
ドゥカティに挑戦するKTM&アプリリア
残り8戦、296ポイントのコンストラクター部門において、総合1位ドゥカティとのギャップが182ポイント差と198ポイント差に広がったKTMとアプリリアだが、オフィシャルテストでは来季を視野に入れたテストプログラムに集中。
KTMは、2度目のワイルドカード参戦で驚愕的な走りを披露して健在ぶりを発揮したダニ・ペドロサが使用したカーボンファイバー製のシャーシを供給するとブラッド・ビンダーとジャック・ミラーが3番手と5番手に進出。
開幕戦の負傷が原因で出遅れたポル・エスパルガロは、シーズンを通じて進化するバイクの理解度を高め、そして、キャリアで初めて週末に5度の転倒を喫したことから、自信を回復する目的も合わせて走り込みに専念したが転倒で終了。週末最初のセッションが非常に重要となる。
アプリリアは、2024年型のシャーシを検証。マーベリック・ビニャーレスは3.0レースに相当する88ラップを周回して2番手に進出すれば、ミゲール・オリベイラは、2024年型と2023年型のシャーシを試す機会があり、7番手に進出したが、残りのシーズンも引き続き1年落ちの2022年型マシンを継続起用。
プレミアクラスでのベストリザルトを獲得したラウール・フェルナンデェスは、今季使用する2023年型で走り込んで10番手。ミサノでの週末が分岐点となるかどうか注目が集まる。
未開拓な舞台でどこまで接近するか?
コンストラクター部門において、総合1位ドゥカティとのギャップが311ポイント差に広がったホンダとヤマハ。チーム部門では、モンスターエナジー・ヤマハが総合6位、レプソル・ホンダ・チームは最下位の総合11位。
オフィシャルテストでは、来季に向けた新車の検証だけでなく、残りのシーズンに向けて、複数のテストプログラムを実行すると、ファビオ・クアルタラロは3.3レースに相当する最多91ラップを周回して6番手、フランコ・モルビデリは8番手に進出。
先陣を切るように誰よりも早くトラックに飛び出した中上貴晶は、3.2レースに相当する87ラップを周回。ジョアン・ミルと共に週末のベストラップを更新。
決勝レースで今年初めて1桁台に進出したマルク・マルケスは、ジョアン・ミル、中上貴晶と共に来年型を試乗しただけでなく、サマーブレイク明けから続いている来季に向けたテストプログラムも継続。初開催地では、素早い順応性と適応性で強さを誇示してきたことから、バイクの競争力をどこまで補い、上位に進出できるかどうか誰よりも注目は集まる。
第6戦イタリアGPのティソ・スプリントで負傷したアレックス・リンスは、リハビリを継続することから、2連戦を欠場。代役にはテストライダーのステファン・ブラドルを指名。
Moto2™
ポイントリーダーのペドロ・アコスタは今季5勝目を挙げ、総合2位トニー・アルボリーノとのアドバンテージを34ポイント差に拡大。サマーブレイク後の4戦で最多71ポイントを稼ぎ、通算2度目のタイトル獲得に向けて、ライバルを引き離し始めれば、今季4度目の表彰台を獲得した総合5位アロンソ・ロペス、2位で総合6位に浮上したチェレスティーノ・ヴィエッティ、4戦で44ポイントを加算した総合11位小椋藍らが、タイトル争いをかき回す存在となるのか楽しみなところ。
Moto3™
総合1位ダニエル・オルガドが2戦連続3度目の0ポイントに終わり、抜群の安定感で9戦連続のトップ7入りを果たした総合2位佐々木歩夢が13ポイント差から4ポイント差に接近。
2戦連続2位の総合3位ジャウメ・マシアは12ポイント差。今季5度目の表彰台を獲得した総合4位デニス・オンジュは17ポイント差。2戦連続の優勝で総合5位に浮上したダビド・アロンソは21ポイント差に接近。29ポイント差の総合6位イバン・オルトラを含めれば、6人がタイトル争いを展開する接戦。今週末は初開催地だけに、決勝レースでは更なる混戦が展開されるかもしれない。
天気予報
月曜日の時点で、週末3日間の最高気温は33度、最低気温は26度の晴れ。ドライコンディションが予報されている。
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