バラトンパーク・サーキットで初開催!初代勝者に輝くのは誰か?

地球上で最もエキサイティングなスポーツが33年ぶりにハンガリーで開催。チェコに続き、今季2度目となる東欧での開催地は反時計回りの低速トラック、バラトンパーク・サーキット

チャンピオンシップは、1992年以来33年ぶり3度目となるハンガリーGPを2023年に開場され、開催に必要なホモロゲーションの基準を満たすために安全面の改修工事を終えたバラトンパーク・サーキットで開催。

2ヶ月前の6月26日にオフィシャルタイヤサプライヤーミシュランのタイヤテストを目的にプライベートテストを実施。ハンガリーの首都、ブダペストから南西に130キロメートルほどに位置する欧州ヨーロッパ最大の湖、バラトン湖に隣接するサーキットで5メーカーのテストライダー(ミケーレ・ピロ、マッテオ・バイオッコ、ポル・エスパルガロ、ステファン・ブラドル、アウグスト・フェルナンデェス)が参加して、複数のタイヤをチェックすると同時にデータを収集した。

プライベートテスト

ドゥカティはサマーブレイクを返上して、8月5日にドゥカティ機を走らせる6人を招集。走行経験のあるミケーレ・ピロの助言を受け、市販車に乗り込んで、7つの右コーナー、10つの左コーナーを構える反時計回りのトラックレイアウトを確認。

キャリアで未勝利だったレッドブルリンク-シュピールベルクで初勝利、そして第8戦アラゴンGPから6戦連続9度目のダブルウィンを達成したマルク・マルケスは、史上初となる2メーカーのバイク(ホンダ/ドゥカティ)で6連勝を成し遂げたことから、新たに歴史の1ページを刻み、今週末はチャンピオンシップ初開催の左回りトラックに挑戦。

今季の開催地で、まだ勝利を挙げていないのはアウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェマンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキットだけとなった一方で、チャンピオンシップで初開催となったサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(2013)、テルマス・デ・リオ・オンド(2014)、チャーン・インターナショナル・サーキット(2018)では素早い適応で初代勝者に輝いていた。

総合2位アレックス・マルケスと総合3位フランチェスコ・バグナイアは、ポイントリーダーとのギャップが142ポイント差と197ポイント差に拡大。2人のギャップは55ポイントとなり、タイトル争いよりも総合2位争いが現実的となれば、2戦に欠場したフランコ・モルビデリが復帰戦でファビオ・ディ・ジャンアントニオに同点で並び、今季2度目の表彰台を獲得したフェルミン・アルデグエルは、総合8位に浮上し、新人王争いで前進。ドゥカティ勢同士の争いにも関心が集まる。

アプリリア対KTM

コンストラクター部門の総合2位争いも激しさが増してきた。総合4位マルコ・ベツェッキは今季初のポールポジションから2戦4度目の表彰台を獲得。アプリリアレッドブルリンク-シュピールベルクでの初表彰台をもたらすことに成功し、総合3位とギャップを43ポイント様まで挽回すれば、パフォーマンスが向上してきたラウール・フェルナンデェスは総合12位に浮上。

総合21位ホルヘ・マルティンは転倒リタイアを喫したが、週末を通じてアプリリア機の理解度とパフォーマンスが向上。総合16位小椋藍は初開催地を迎えることから、今週末はトラックへの順応力が試される。

総合7位ペドロ・アコスタKTMのホームグランプリで3位と4位を獲得。総合5位フランコ・モルビデリと総合6位ファビオ・ディ・ジャンアントニオにポイント差で並んだことから、総合5位争いも注目。3戦連続6度目の1桁台に進出した総合11位ブラッド・ビンダーと今季の最高位に進出した総合14位エネア・バスティアニーニは勢いを増して上位進出を目指すが、欠場を判断した総合13位マーベリック・ビニャーレスの復帰は回復次第となるが、欠場する場合には、プライベートテストに参加したポル・エスパルガロが代替を務める。

上位進出を目指すホンダ

連続して不運な接触転倒に見舞われた総合18位ジョアン・ミルだったが、後半戦の初戦に今季の最高位となる6位に進出。一貫してトップ5に進出することを目標に設定すれば、総合9位ヨハン・ザルコと総合15位ルカ・マリーニもシングルフィニッシュを狙う。

リハビリに専念する総合26位ソムキアット・チャントラの代役として、テストライダーのアレイシ・エスパルガロが招集される。

反撃を図るヤマハ

先週末の最高位は、ティソ・スプリント11位、グランプリレース15位。週末を通じて1ポイントしか稼げなかったヤマハは、心機一転、バラトンパーク・サーキットに挑戦。総合10位ファビオ・クアルタラロを中心にレッドブルリンク-シュピールベルクとはトラックの特徴が異なる舞台でどのようなパフォーマンスを見せるのか注目が集まる。

過去、初開催となったアウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェ(2020)とマンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキット(2022)で初代勝者として歴史に名を刻んだ総合25位ミゲール・オリベイラにも注目。

気象状況

水曜日の時点で、木曜日の朝から金曜日の13時頃まで雨が予報され、土曜日と日曜日の降水確率は0%。最高気温23度、最低気温9度のドライコンディションとなる見込み。

Moto2™

ポイントリーダーのマヌエル・ゴンザレスは、他車の転倒で散乱した小石が原因でラジエーターが破損したことから今季3度目の0ポイントに終わり、10位だった総合2位アロン・カネトが19ポイント差に接近。

2人のタイトル争いに割って入ってきそうなのは、今季2勝目を挙げ、35ポイント差の総合3位に再浮上したディオゴ・モレイラ。1戦でも早く1戦で逆転が可能なポイント差まで接近できるかどうかに関心が高まる。

ディオゴ・モレイラは、セナ・アギウスフィリップ・サラッチアドリアン・ウエルタスとともに第10戦オランダGP前の6月25日に市販車を持ち込んで当地を走行していた。

他車同士の接触に巻き込まれて転倒し、横転した際に他車に引かれたセナ・アギウスは気を失うことはなかったが、頭部を強打したことから、サーキット近郊の病院に搬送され、月曜日にはスペイン・バルセロナ市内の大学病院で精密検査を受け、休養が必要なことから欠場を決断。リキモリ・ダイナボルト・インタクトGPは代替として、セルジオ・ガルシアを招集する。

台頭してきた新人勢に注目。ダニエル・オルガドは今季初表彰台を獲得すれば、ダビド・アロンソは転倒を喫したが3番手を走行。イバン・オルトラは今季の2度目の6位に進出し、コリン・ベイヤーは今季初めて1桁台を獲得。アドリアン・ウエルタス國井勇輝とともに初開催地でどのようなパフォーマンスを見せるのか興味が増す。

今季3度目のポイント圏内に進出した佐々木歩夢は、今季2度目のトップ10入りを目指す。

Moto3™

ポイントリーダーのホセ・アントニオ・ルエダは前戦で5位。11ポイントを稼げば、チーム内昇格という形で来季の中量級進出が内定していることから、タイトル争いより、来季の準備とより多くの勝利に目標を切り替えた総合2位アンヘル・ピケラスが第4戦カタールGP以来今季3勝目を挙げ、71ポイント差に接近したが、依然として、ポイント差は2戦以上にあることから、ホセ・アントニオ・ルエダの優位性に変わりはない。

その一方で、4戦連続6度目の表彰台を獲得したダビド・ムニョスが総合3位、3戦目からの参戦ながら安定して上位に進出するマキシモ・キレスが総合4位に浮上。アルバロ・カルペとともに3人が総合1位から100ポイント差、総合2位に対しては29ポイント差に接近したことから、総合2位争いと新人王争いも話題となる。

今季2度目の表彰台、自己最高位を獲得して総合7位に浮上した山中琉聖とホンダ勢の最高位となる総合8位に進出する古里太陽は、初開催の当地に素早く順応して、表彰台、そして初優勝を狙う。

 

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